ロシアの反核運動: 諸問題、抗議活動とそれに対する報復の数々

以下は、極めて貴重な文書で、ロシアでの反核運動組織者に対して行われてきた差別や脅しの事実を暴き出すとともに、ロシアの核政策の真相を明るみに出そうとする活動家たちの勇敢で不屈な行動について詳しく述べている。

「ロシアの反核運動:諸問題、抗議活動とそれに対する報復の数々」

ロシア社会エコロジー連合(RSEU)/地球の友ロシア

■ はじめに

ロスアトムは、ロシア国内および世界中で原発建設、運転を行っているロシアの国有企業である。この国営原子力産業は、1957年のキシュティム災害(ウラル核惨事)や1986年のチェルノブイリなどを含む、核による重大事故の長い歴史を持っている。それでもなお、ロスアトムは数十の原子炉をロシアに建設し、生命を脅かす核技術を他国に輸出し、さらに輸出先で生じる核廃棄物(使用済み核燃料)を輸入する計画である。

この報告書は、環境汚染と人権侵害につながったロスアトムなどの諸活動に対する抵抗運動の数々を集めたものである。

ロスアトムによって引き起こされた社会と環境についての紛争は長年未解決のまま残されているが、同時に、これらの問題提起をした環境保護者たちは一貫して報復を経験してきた。

着色:ロスアトムが何らかのプロジェクトを実施している国
 ロスアトムは原子力分野での協力のために国際的な法的枠組みの強化に努めており、2019年末までで74か国と政府間協定が締結されている。その中の20か国は、原子力施設建設のための協定。

■ 核エネルギー:失敗と嘘の連続

2017年秋、ヨーロッパ数カ国の大気中で放射性核種ルテニウム106が発見された。多くの専門家が、ルテニウム放出をロシア中南部チェリャビンスク州のマヤーク核施設に関連づけたが、ロスアトムはこれを否定し続けている。

2019年8月8日、ロシア北西部のアルハンゲリスク州ニョノクサ村にある海軍ミサイル実験場で、「液体燃料ロケットエンジン用核動力源」の試験中に爆発が起きた。

現場から30 kmの場所にあるセベロドビンスク市の行政は放射線レベルの増加を報告したが、後にその主張を撤回した。非常事態省はセベロドビンスク市周辺で通常の20倍以上、2 µSv / hの放射能を記録したが、国防省は「放射線レベルは通常どおり」と発表した。

2日後、ロスアトムは、実験場で5人の従業員が死亡し、3人が負傷したと報告。メディアの報道によると、国防省の職員2人も死亡、3人が負傷した。被害者を救助した医療関係者は、放射線被曝のリスクがあることを知らされていなかった。

チェルノブイリのリクビダートル

■ 期限切れの原子炉

ロシアの原子炉の70%以上は老朽化している。これらは1970年代に開発され、30年間運転できるように設計されたのだが、原子炉の寿命は2倍に延長された。ロスアトムの戦略には、原子炉の危険な「出力増加」も含まれている。

原子力規制機関である「ロシア連邦 環境・技術・原子力監督局」は、環境への影響評価や公的協議もなしに、寿命延長の認可を行っている。

とくに危惧すべきは設計上欠陥のある炉型の原子炉の寿命延長である。レニングラード州、スモレンスク州、クルスク州にあるRBMK(チェルノブイリ型)原子炉は、ロシア北西部ムルマンスク州のコラ原発のVVER(加圧水型)と同様に、寿命を超えた後も運転を続けている。どちらのタイプも、事故の場合に放射能を封じ込めたり、外部の衝撃から原子炉を十分守れる格納容器を備えていない。

長年にわたり、ムルマンスク州の環境団体は老朽化したコラ原発の寿命延長に反対してきた。彼らは、公聴会に参加したり、多くの抗議行動を組織したり、検察庁に上訴したりしたが、すべてロスアトムに無視された。

活動家たちはまた、古い原発を閉鎖するよう知事に要請したが、環境団体の方が代わりに閉鎖されてしまった。そのような組織の一つが「コラ環境センター」で、2017年に「外国のエージェント(スパイ)」としてリストに挙げられ、2回裁判にかけられ、150,000ルーブルの罰金が科された。「コラ環境センター」は、法人としては2018年に強制的に閉鎖されたが、一般市民の運動として環境活動を継続している。

コラ原発の寿命延長への抗議行動

■ 廃炉措置に関する諸問題

ロシアの原発のほとんどは寿命が延長されたが、それにもかかわらず閉鎖は避けられないし、その時は近づいている。今後15年間、原発の廃炉プロセスが起こることになる。現在、ロシアでは11か所で36基の原発が稼働しており、7基がすでに閉鎖されている。このうちの5基からは燃料棒が取り出されたが、廃炉作業はなされていない。今後の廃炉プロセスで、膨大な量の核廃棄物が出ることになる。廃炉プロセスのための資金はまだ十分確保されていない。

レニングラード原発1号機が、45年の運用を経て2018年についに停止された。2号機の停止予定は20年、3号機は25年、4号機は26年。しかし、原子炉の廃炉計画は確定されていない。ロスアトムの子会社であるロスエネルゴアトムが、閉鎖後の数年で廃炉計画を確定する予定だ。

公益団体である「グリーンワールド」は、レニングラード州のソスノヴィボル市で長年にわたり運動してきたが、この市は原子力産業に支配されていて外界へは閉ざされている。1988年以来、「グリーンワールド」の活動家たちは、バルト海地域での危険な核プロジェクトに反対し、環境状況に関する独立した情報を人々に提供してきた。

「グリーンワールド」は、一貫してレニングラード原発の廃炉を求め、廃炉がどのように行われるべきか情報を収集したり、他国の経験を研究、紹介することに先導的役割をはたしてきた。彼らがとくに主張したのは、情報の公開と、たとえば原発の元従業員も含めるなど幅広い関係者が意思決定に参加することなどである。

この団体は、当局や原子力産業からの汚い圧力を当初から経験してきた。活動家たちは、解散や裁判沙汰、そして生命の危険にさえ直面した。

2015年、「グリーンワールド」は「外国のエージェント(スパイ)」としてリストに挙がり、強制的に閉鎖された。その代わりに、別の組織「フィンランド湾南岸の公会議」が開設され、活動家たちはこの新しい名前の下で以前と同じように活動を続けている。

解散させられたグリーンワールドの活動家たち

■ ウラン採掘に対する抗議運動

ロシア中南部ウラル地方のクルガン州では、ロスアトムの子会社であるダラー社がウランを採掘しており、地域社会は環境災害を恐れている。

2019年の夏、州の環境影響評価は、ダラー社の文書がロシアの法的要求事項を満たしていないことを明らかにしたが、ダラー社は19年の終わりに鉱床開発を開始してしまった。

ドブロボルノエ・ウラン鉱床は、トボル川流域の氾濫原にある。これは、川に流れ込むすべての水が帯水層を通過し、放射性の有毒な複合物を周囲の環境に垂れ流すことを意味する。

2017年以来、クルガン州の活動家たちは鉱床開発に抗議してきた。彼らは当局に訴え、抗議運動を始めた。彼らの動画の1つである「ウランはクルガンの死」は、すでに50,000再生回数に達している。活動家たちは住民投票によって鉱床開発見直しを要求しようと数回試みたが、これまでのところ地域当局から拒否ばかりされてきた。

2018年2月、活動家アンドレイ・シュリヤーティエワの配偶者であり、3人の子供の母親であるナターリャは昏睡状態に陥り死亡した。彼女の死は、ダラー社が彼女の夫に対し会社の評判を傷つけたという名誉毀損の訴訟を起こしたと知った衝撃で起こった、と活動家たちは信じている。

クルガン州におけるウラン採掘への抗議

■ ロスアトムのウラン廃棄物輸入

2019年の秋、環境保護運動家たちは、放射性有毒廃棄物(六フッ化ウラン)がドイツからアムステルダムの港を通ってロシアに輸入されていることを暴いた。これはウラン濃縮プロセスで発生した廃棄物で、ウラル地方またはシベリアに送られ、地上のコンテナに保管されることになっている。商取引という名のもとに、ヨーロッパのウラン濃縮企業であるウレンコ社は核廃棄物の問題を回避し、ロスアトムは危険な廃棄物をロシアに持ち込んで儲けているのである。

「ロシア社会エコ連合」「エコディフェンス」「グリーンピース・ロシア」らは、この取引に対して抗議するようロシアの市民社会に呼びかけた。30を超える団体が共同声明に賛同し、様々な抗議行動がドイツやオランダ同様、ロシアでも行われた。

こういった数々の抗議運動の結果、放射性廃棄物の輸入問題はサンクトペテルブルグ市の議会で取り上げられ、放射性廃棄物の輸送は3か月延期された。

しかし、2020年3月、ロシアの人々がCovid-19ウイルスで抗議行動を通常以上に制限されていたとき、放射性廃棄物の輸入が、人口の比較的少ないレニングラード州のウスト・ルガ港から再開された。その際、新たな団体とレニングラード州の住民が、反核共同声明と抗議行動に参加することを決定した。

六フッ化ウランの輸入に抗議

一連の抗議行動において、多くの活動家が迫害に直面してきた。ロシア中部ウラル地方のスヴェルドロフスク州のノボウラルスク市は、原子力産業に支配されて閉ざされた都市であり、輸送される六フッ化ウランの最終目的地である。抗議行動に対応して、当局は2019年12月、3人の年金生活者に対して訴訟を起こした。後に告訴は却下された。

もう一例は、サンクトペテルブルク市の中心部で抗議した「グリーンピース・ロシア」の専門家、ラシッド・アリモフである。その日遅くに、2人の警官と私服姿の6人が、アリモフを家の前で拘束した。それから彼は、かなりの罰金刑に直面した。

以前からウラン廃棄物の輸入に反対してきた数々の環境団体は、「外国のエージェント(スパイ)」としてリストに挙げられてきた。「エコディフェンス」は、その最初のケースで、2014年にリストされた。2019年、圧力は続き、組織のリーダーであるアレクサンドラ・コロリョワが標的にされた。5件の刑事訴訟が彼女に対して起こされ、彼女は強制的に国外へ追放された。

アレクサンドラ

■ マヤーク核施設:ロスアトムの汚い顔

ロシア中南部ウラル地方のチェリャビンスク州のマヤーク核施設は核廃棄物再処理施設であり、ロシアの原子力産業によって最も被害を受けている場所である。

第一に、放射性廃棄物が1949年から2004年にかけてテチャ川に投棄され、ロスアトムもそれは認めた。しかし、地元の団体「For Nature」による報告によると、その後も投棄は継続された。その結果、川沿いの35の村が移住させられた。

第二に、1957年に起こったマヤーク核施設での高レベル放射性廃棄物(液体)の爆発は、キシュティム悲劇(ウラル核惨事)として知られているが、20世紀最悪の原子力事故の一つなのである。

ウラル地方で放射能汚染の問題提起をした最初の団体は、1989年に結成された「原子力からの安全運動」である。この団体は、一般の人々の意識の向上や、被害を受けた人々の社会的保護、および数十の報告書出版に従事した。前例のない圧力と迫害の後、団体のリーダーであるナターリャ・ミロノワは2013年に米国への移住を余儀なくされた。

2000年以降、もう一つの非政府組織である「プラネット・オブ・ホープ(希望の惑星)」は、被害を受けた住民相手に何千もの相談に応じてきた。弁護士で組織の責任者でもあるナデジダ・クテポワは、マヤークの被害者を弁護し、ヨーロッパ人権裁判所での2件を含む70件以上の訴訟で勝利した。ただし、いくつか重要な訴訟はまだ解決されていない。これら未解決の訴訟には、被害者が出産した子どもにも被害が生じたり、妊娠中の女性たちが液化作業で影響を受けたり、多くの学齢期の子どもたちが事故後に汚染された穀物の収穫へと送りこまれたりしたできごとが含まれる。

国とロスアトムはナデジダ・クテポワの行動に反応し、彼女個人と「希望の惑星」の両方を迫害した。団体は2004年と2009年に行われた抜き打ち査察を生き延びたが、15年に「外国のエージェント(スパイ)」と決めつけられ、18年に閉鎖された。

ナデジダは、「産業スパイ」と非難され、刑事訴追の脅威にさらされた後、子供たちと一緒に国から逃げることを余儀なくされた。それにもかかわらず、彼女はマヤークの被害者に正義をもたらすための闘いを続けている。

2002年以来、公的財団「For Nature」はこの地域の核活動に異議を唱えてきた。ハンガリーのパクシュ原発からの使用済み核燃料の輸入については、ロシア連邦最高裁判所に上訴した。裁判所は政府令を無効と宣言し、ハンガリーの放射性廃棄物370トンの輸入を阻止できた。

15年3月、「For Nature」も「外国のエージェント」としてリストに挙げられ、罰金を科された。16年、裁判所はこの組織を潰した。しかし、その代わりに同じ名前の社会運動が形成され、南ウラル地方の人々を支援し続けている。

マヤーク被害者の会のオーガナイザーで「核のない未来賞」受賞者でもあるナデジダ・クテポワ

■ 核処分場に対する闘い

ロスアトムは高レベル放射性廃棄物の貯蔵施設をシベリア中部のクラスノヤルスク市に建設する計画である。シベリア最大の川であるエニセイ川のほとりに位置し、市からわずか40 kmの場所が選ばれた。環境活動家たちは、もしこのプロジェクトが実施されたら、未来の世代に対する犯罪であり、数多くのロシアの法律に違反することになると考えている。また、ウクライナ、ハンガリー、ブルガリア(そして将来的にはベラルーシ、トルコ、バングラデシュ、その他の国々)からの廃棄物もそこへ運ばれて来るのではないかと懸念している。

世界の核のゴミ捨て場に住みたいと思う人はいないので、この地域の人々は当然憤慨している。2013年以来7年以上にわたり、クラスノヤルスク市の人々は抗議してきた。これまでに146,000人以上がこの核処分場の建設に抗議してロシア連邦大統領への請願書に署名している。

運転中の原発のほとんどはロシアのヨーロッパ側地域にあるが、放射性廃棄物はシベリアに送られている。地元の活動家がこれをロスアトムによる「シベリア核植民地化」と呼ぶのももっともである。

2016年、独立ジャーナリストで抗議行動のリーダーであるフェドール・マリャソフは、社会的集団としての「原子力産業労働者」に対する憎悪を煽り立てたと非難され、過激主義に関する条項の下に刑事訴訟が起こされた。この非難の根拠は、彼がソーシャルネットワークや報道機関に出した核の話題に関する125の出版物であった。彼のアパートは捜査され、クラスノヤルスク市でのロスアトムの活動に関する印刷物報告書とともに、コンピューターも押収された。

連邦治安部隊はマリャソフに「反逆罪」での公式警告をも出した。メディアでの幅広い宣伝と人権擁護弁護士たちの積極的なサポートだけが、この活動家のさらなる刑事訴追をこれまで防いできた。

フェドール・マリャソフ(右)と、アンドレイ・タレブリン(老朽レニングラード原発の廃炉を求めて活動し、解散させられたグリーンワールドのメンバー)。共に2020年「核のない未来賞」を受賞

■ ロスアトムという「死の生産工場」

2019年1月の終わりに、ロスアトムの組織の一部であるロスラオ社は、ウラル地方のクルガン州、キーロフ州、サラトフ州、およびウドムルト共和国にある4つの旧工場について、化学兵器破壊に使われていた施設を有害廃棄物処分施設に転換するプロジェクトに着手した。その後、ロスラオ社は白々しく「連邦環境事業社」と名称を変更した。

四つの地域すべてで、ロスラオ社はロシアの法律の要件を満たさない、いい加減な文書しか提示しなかった。工場で使うと提案している技術についてはこれまで何の情報も公開していない。さらに、廃棄物の発生源や最終的な目的地についての情報は未だに出す様子さえない。こういった「計画」は環境保護主義者たちから酷評を受けている。

サラトフ州のゴルニーの工場で、ロスラオ社は344種類の有害廃棄物を処理する計画である。このうち65種類以上は、燃焼すれば必然的にダイオキシン類の発生につながる。

活動家グループはすでに工場周辺の地域で組織化を始めており、ロスアトムのこれらの新しい計画に挑戦しようとしている。州を超えて、さまざまな地域の活動家が、地域間運動「死の工場にNO!」で、すでに団結している。キーロフ州での請願署名運動には、すでに57,000近くの署名が集まっている。

ロスアトム関連の他の抗議運動の場合と同様に、キーロフ州当局は31か所の候補地のいずれにおいてもデモを許可していない。

「死の工場にNO!」

■ 放射性廃棄物の墓場を通る道路

多くの危険な放射能施設がロシア中に放置されており、修復を必要としている。一例は、モスクワ・ポリメタル工場の放射性廃棄物処分場である。1930年代以来、モスクワ・ポリメタル工場は、トリウム、ウラン、ラジウムを含むモナザイトを処理してきた。1972年まで、この工場はモスクワ川のほとりにその鉱滓を廃棄した。やがて廃棄場は放置され、その後、「放射性丘陵斜面」となった。今日、モスクワ・ポリメタル工場の代わりに、ロスアトムの子会社であるTVEL燃料会社の本社がある。ロスアトムのまた別の子会社であるRadonは、この丘陵地から年々10〜15立方メートルの廃棄物を掘り出している。15,000立方メートルの廃棄物が残っているとすると、この速度では、埋もれた廃棄物のすべてを取り除くのに1000年以上かかることになる。

2019年春の公聴会で、ある都市開発計画が出され、「放射性丘陵斜面」のすぐ近くを自動車専用橋が通るようになることを示した。放射性廃棄物はどうするのかと尋ねられたとき、当局は「その地域には放射能はない」と答えた。この地域の住民や活動家は、「放射性丘陵斜面」の公共環境検査を数十カ所で実施し、「斜面防衛」という市民監視グループを組織した。彼らはまた、放射能の危険について市民に警告する標識を設置した。これらの行動は世間の注目を集めてきた。

州議会内やロシア連邦公会議所だけでなくモスクワ当局をも議論に参加させるために、いくつかの円卓会議が開催されたが、議員たちがこれらの会議に姿を見せたことは一度もなかった。

2020年3月19日の夜、当局は見事な対応を見せてくれた。「斜面防衛」の監視所は破壊され、63人の住民メンバーが警察に拘留された。

その後、放射能のないきれいな砂が汚染現場の上にまかれた。このことが意味するのは、この会社は、問題を解決するのではなく、問題をひた隠しにして、埋めたてられた危険の上に平気で建設ができるということだ。その間、地元住民たちは規則違反を記録し続け、闘争を続けている。

放射性廃棄物への抗議集会、モスクワ

■ 結論:原子力は問題であり、解決策ではない

これまで述べてきた悪夢のような事態にもかかわらず、ロスアトムは原子力産業の潔白さとカーボンニュートラル説を世に確信させようとしている。その上、ロシア連邦の予算からの資金を使って海外に原発を輸出している。原子力は気候問題を解決してはくれないし、放射性廃棄物というさらに解決策のない問題を何千年も作り続けるのだ。

よって、私たちは以下を要求する。

・ロシアは原子力エネルギーのさらなる開発をすべて放棄しなければならない。

・現行の原発はできるだけ早く閉鎖し、廃炉にすべきである。

・現在原子力エネルギーの開発に当てられている資金は、地方の再生可能エネルギー源の開発、汚染された地域の回復、および原子力産業の活動により被害を受けた人々への支援に振り向けられるべきである。

・核廃棄物の問題は、すべての利害関係者の参加を得て、広く公然と包括的に議論されるべきであり、決定は環境正義の原則を考慮して、民主的になされるべきである。

・環境を守るためにたたかう人々や、被害者の権利を守るために活動する人々など、すべての活動家への圧力は直ちに停止すること。

・そして最後に、ロスアトムは環境汚染と人権侵害に対して責任を負うべきである。

 (訳/チェイス洋子)

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★ノーニュークス・アジアフォーラム通信168号
(2月20日発行、B5-24p) もくじ

・「福島原発事故10年、汚染水を海に流さないで! 原発もうやめよう!」国際署名
http://nonukesasiaforum.org/japan/archives/2046

 
・「福島原発事故10年・韓日インターネット共同行動
― 汚染水を海に流さないで! 原発もうやめよう!」
            
・慶州ウォルソン原発のトリチウム漏れ (イ・サンホン)
             
・2020年の脱核課題は 2021年に続く (韓国・脱核新聞編集委員会)
http://nonukesasiaforum.org/japan/archives/2019

        
・ロシアの反核運動:諸問題、抗議活動とそれに対する報復の数々(後編)
(ロシア社会エコロジー連合/地球の友ロシア)

・柏崎刈羽原発 再稼動問題の要点 (佐々木寛)
                 
・子どもたちに核のゴミのない寿都を (2) (本田英人)
             
・1.24 関電本店前大集会 (松原康彦)
                     
・宗教者が核燃料サイクル事業廃止を求める裁判(宗教者核燃裁判)
(内藤新吾)                    

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