ジャイタプールはフランスの原発建設計画にノーと断言

ジャイタプールはフランスの原発建設計画にノーと断言  (DiaNuke.org)
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インド・マハーラーシュトラ州ラトナーギリ地区ジャイタプールの農業従事者、漁業従事者である数千人の男性、女性、子どもたちが、8月20日、サクリネートからマダン村(世界で最も巨大なジャイタプール原子力パーク建設予定地)まで、原発建設反対デモを行なった後、警察当局の度を越した警備の前で、全員逮捕も厭わないスローガンを掲げました。

自然豊かで繊細なこの地域の原発建設に対する、この日の大規模で平和的な抗議行動は、前年より組織された地元住人の抗議運動と「ジェイル・バロー」(大挙して自ら逮捕され、監獄を一杯にする運動)の流れをくむものです。

ジェイル・バロー」 自ら警察のバスに乗りこむ大勢の女性たち
「ジェイル・バロー」
自ら警察のバスに乗りこむ大勢の女性たち

地域の市民団体「ジャン・ハッカ・セワ・サミッティ」の若いリーダー、サタジット・チャバン氏はこう話しました。
「警察は、これまで、私たちの平和的な運動に対して穏やかな対応をしてきましたが、今回初めてドローンを使ってデモ行進と集会を上空から監視したのは驚くべきことでありました。これは州政府が人々の抗議行動を威圧するもので、残念なことに、健全な民主的市民運動を腐食しているのです」
サタジット氏は、ジャイタプールでの抗議行動は地域の人々によって自発的に組織されたもので、どのような政治政党にも属さない市民運動であることを強調しました。
「ジャン・ハッカ・セワ・サミッティは完全な非政治的グループです。しかしマスメディアは、運動に少しばかり協力をする政党の何人かのリーダーにインタビューをして、この運動を報道するのです。過去にもメディアは、シヴセーナー(ヒンドゥー民族主義政党)やほかの政党がこの運動を運営しているというような、事実とは全く異なる報道をしました」と、サタジット氏は語りました。
彼は、NAAM(インド反核運動全国連合=草の根反核運動の全国ネットワーク)の主要なリーダーでもあります。

フランスの反核活動家から送られてきた激励の手紙が、今日のジャイタプールでの抗議集会で読み上げらました。それは、反核運動に共通する苦闘を共有するものでした。
「世界に散らばる反原発ファミリーの友へ! あなた方は一人ではない!
私たちは、インドのジャイタプールで起こっていることを注視しています。あなた方の勇敢な行動に感銘を受け、サポートを惜しみません。あなた方の行動をフランス語と英語で国際的なネットワークへ拡散します。 フランスでも、政府は、市民の基本的人権を踏みにじっています。フランスでも、多くの市民たちは、邪悪なアレバ社(フランスに拠点をおく世界最大の原子力産業複合企業)の完全な崩壊のために活動をしています。邪悪なアレバ社は、政府の庇護の下、市民不在の決定による、底なしで巨額の税金で生き永らえているのです。
あなた方のように、世界市民として私たちも、地球にとってよりよい環境を尊重し、人々と自然を元のより良い環境に戻していきます。永遠の団結を誓って!」

(ノーニュークス・アジアフォーラム通信No.148より)
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★ノーニュークス・アジアフォーラム通信148号
(10月20日発行、B5-28p)もくじ

・新コリ5・6号機建設再開に対する立場
(新コリ5・6号機白紙化ウルサン市民運動本部)
・新コリ5・6号機公論化と蘆武鉉大統領の影(陳尙炫)
・インド・ジャイタプールはフランスの原発建設計画にノーと断言
(DiaNuke.org)
・トルコでWorldwide Hibakusha パネル展(プナール・デミルジャン)
・「ニュークリア・アラトゥルカ」 ドキュメンタリー映画プロジェクトについて
(ジャン・ジャンダン監督)
・玄海原発 再稼働させてはならない(永野浩二)
・東海第二原発は再稼働させてはいけない(相沢一正)
・東京電力柏崎刈羽原子力発電所6・7号機の審査書案についての申し入れ
(さようなら柏崎刈羽原発プロジェクト)
・高浜3、4号機ミサイル仮処分申立てについて(井戸謙一)
・脱核への舵を握った韓国の人びと・後編(とーち)
・NNAF全記録DVD(末田一秀・松丸健二)

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「ニュークリア・アラトゥルカ」 ドキュメンタリー映画プロジェクトについて(ジャン・ジャンダン監督)

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「ニュークリア・アラトゥルカ」  http://nuclearallaturca.com/

ドキュメンタリー映画プロジェクトについて
ジャン・ジャンダン監督

トルコの人々に放射能について尋ねると、彼らの頭にまず浮かぶのは「紅茶」です。紅茶はトルコで大切にされている国民的な飲み物です。それがなぜ、放射能と結び付けられているのでしょうか。話は1986年に遡ります。この年にはチェルノブイリ原発事故が発生しました。放射性物質を含んだ雲がトルコへも到来し、降雨を通じて農作物が汚染されました。このとき収穫期だった茶葉も汚染されたのです。

無責任な政治家たちがカメラの前で紅茶を飲み、何も問題はないと言わなければ、紅茶と放射能が関連付けられることはなかったでしょう。彼らは紅茶を飲むパフォーマンスをしただけではなく、ひどく道理に反したコメントで人々を騙そうとしました。

「少量の放射能は体に良い」
ジャヒット・アラル:産業通商大臣

「放射能を含んだ紅茶はより美味しい」
トゥルグット・オザル:首相

「放射能は骨の健康に良い」
ケナン・エヴレン:大統領

チェルノブイリ原発事故当時の産業通商大臣であるジャヒット・アラルは、報道のカメラの前で紅茶を飲むパフォーマンスを行なった。
チェルノブイリ原発事故当時の産業通商大臣であるジャヒット・アラルは、報道のカメラの前で紅茶を飲むパフォーマンスを行なった。

トルコは1960年代中頃から原発の建設をめざしてきましたが、50年以上にわたり進展はありませんでした。

しかし2010年、トルコはロシア政府(チェルノブイリ原発事故を引き起こした)と協定を結び、地中海沿岸のアックユに原発を建てることを決めました。続いて2013年には日本政府(福島原発事故を引き起こした)と協定を結び、黒海沿岸のシノップでの原発建設を決めました。さらに2016年には中国政府との間で、ブルガリア国境に近いイイネアダで原発を建設するための協定を結びました。

2011年の福島原発事故後に行なわれた世論調査では、65%以上のトルコ人が原発建設に反対でした。しかしそれは、実権を握るエルドアンと、彼の娘婿であるエネルギー大臣による非民主的な政府を思いとどまらせることはありませんでした。

彼らは最近、トルコ初の原子炉は2023年に運転を開始すると発表しました。2023年はトルコ建国100周年の年です。

周到に用意された原発推進のプロパガンダ・キャンペーンが2015年から衰えることなく続いていており、学校でも原発が宣伝されています。チェルノブイリ後の時代と同様に、フクシマ後の現代の政治家らも、ごまかしのレトリックを使い、人々の目を原子力の危険性から逸らせようとしています。

「リスクのない投資はない。私たちは飛行機に乗るではないか?」レジェップ・タイイップ・エルドアン:福島原発事故当時の首相

2011年の福島原発事故は多くの原発保有国を岐路に立たせました。

高度に工業化が進んだドイツのような古くからの原発保有国は原子力政策を転換し、原発に頼らず、再生可能エネルギーによる持続可能な未来を選択しました。

他方で、トルコのような原子力導入への転換期にある国々は、もう一つの先進工業国である日本の後を追い、原子力プロジェクトを継続しています。

福島原発事故からわずか数年後に、日仏企業連合(三菱重工・アレバ社)が新しい原発を地震のリスクが非常に高いトルコで建設するのは皮肉なことです。

2015年にイスタンブールで掲げられた原発推進広告は、「強いトルコのクリーンなエネルギー」と宣伝した。
2015年にイスタンブールで掲げられた原発推進広告は、「強いトルコのクリーンなエネルギー」と宣伝した。

チェルノブイリから来た雲が雨を降らせてから30年が経った今、トルコは原子力と核廃棄物を生産する国になるかどうかの瀬戸際に立っています。

私たちはまさにこの瀬戸際において、「ニュークリア・アラトゥルカ」を制作しようとしています。

この長編ドキュメンタリー映画は、数十年にわたるローカルとグローバルな「トルコ風の」原子力への歩みを描く、時に動揺を呼び、時に悲喜劇的で、そして不条理な「放射能を帯びた」トルコの物語です。

「アラトゥルカ」には、二つの意味があります。

一つは歴史的なもので、「トルコ風」「トルコスタイル」を意味するイタリア語の形容詞です。この言葉に関連して最も良く知られているのは、モーツァルトの1784年の作曲「ロンド・アラトゥルカ」です。この曲はピアノソナタ第11番第3楽章「トルコ行進曲」として知られています。「トルコ行進曲」はオスマントルコの軍楽隊から着想を得て作曲されたと言われています。

もう一つは、トルコ語に由来する軽蔑的な意味で、物事をでたらめで無秩序で、下手な方法で行なうことを指します。この言葉はまさに、トルコがどのように原子力と付き合ってきたかを良く表しています。

私たちはどのようにしてこの原子力への入口にたどり着いたのでしょうか。その途中、いったい何が起きたのでしょうか。

トルコはまだ原子力エネルギーを生産したことはありませんが、核兵器や核廃棄物を受け入れ、放射能漏れ事故を経験しました。

そしてトルコには反原発運動も存在します。トルコの原子力の歴史は、原子力に関する世界中の悲劇、災害、そして闘いの歴史とつながっています。

「ニュークリア・アラトゥルカ」は、トルコの原子力の歴史を、グローバルな視点を持ったローカルな物語として描きます。

第2原発の建設が計画されているシノップでは、毎年チェルノブイリ原発事故の日に反原発デモが開催されている(写真は2016年)
第2原発の建設が計画されているシノップでは、毎年チェルノブイリ原発事故の日に反原発デモが開催されている(写真は2016年)

チェルノブイリから雲が到来した時代を生き、無責任な政府に騙され裏切られたと感じた一人のトルコ人として、一人の環境活動家として、この国の未来を心配する一人の親として、私はこの映画を作り上げる使命を感じています。

また最近のトルコの抑圧的な政治状況の下では特に、この映画を観る人々にオルタナティブな声を届けることに大きな意味があります。手遅れになる前に原子力に関する理解を広め、未来に関する発言権を得るために、「ニュークリア・アラトゥルカ」によって原子力に関する批判的議論を呼び起こしたいと思います。

「ニュークリア・アラトゥルカ」はトルコの人々に原子力を問い直す機会を与えるだけでなく、世界中の人々に原子力の歴史を振り返る機会を与えます。

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私たちは1年半にわたって「ニュークリア・アラトゥルカ」のための調査を行ない、現在は制作の真っ最中です。これまで、メディア・アーカイブの調査、ストーリーの収集、撮影地の事前調査、何人かの人物へのインタビュー等を行なってきました。

作品には日本に関するストーリーも含まれます。1945年に米軍が広島と長崎に原発を投下したことをトルコの人々は報道を通じて知り、深い印象を受けました。世界的に有名なトルコの詩人ナーズム・ヒクメットの作品「死んだ女の子」は、佐々木貞子さんの悲劇を基にしています。また、彼の「日本の漁夫」は、キャッスル・ブラボー核実験と第五福竜丸についての作品です。

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福島原発事故の後には、アートディレクターの丹下紘希さんが原発の危険性を訴えるビデオメッセージをトルコへ送りました。丹下さんはトルコ語で、日本政府がトルコへ原発を売ろうとしていることについて謝っています。

私たちのドキュメンタリー映画の一部は、日本で撮影したいと思っています。

政府や商業利益から独立し、必要なことを自由に表現するため、私たちは「ニュークリア・アラトゥルカ」をインディペンデント作品として制作しています。そのため、私たちの以前の作品と同様に、支援してくれる世界中の団体や個人からの寄付を募ります。核のない未来をめざす全ての人々や団体の力が必要です。現在、インターネットのクラウドファンディングを通じて、作品制作への支援を募っています。 *キャンペーン・サイト:
www.support.nuclearallaturca.com.

ソーシャルメディアでも私たちをフォローし、多くの人に宣伝してください。
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■ ジャン・ジャンダン / Can Candan
(トルコの映画監督・プロデューサー)

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ドキュメンタリー映画製作者。イスタンブールのボアジチ大学で教鞭をとる。米国ハンプシャー大学(1992年卒業)、テンプル大学大学院(1999年修了)で映画製作とメディア・アーツを専攻。2000年まで米国、その後トルコの複数の大学や機関で映画とメディア・アーツを指導。現在は映画製作、映画関連のプロジェクトや論文の指導に加え、ドキュメンタリーの歴史、理論、批評について指導している。トルコにおけるクルド・ドキュメンタリー映画についてや、トルコのドキュメンタリー映画の歴史についての著書がある。ドクイスタンブール・ドキュメンタリー・スタディーズ研究センター(docIstanbul Center for Documentary Studies)創設メンバー。

監督・プロデューサーとして制作した3作品は、賞を受け、世界中で配給された。長編ドキュメンタリー映画「壁(DUVARLAR, MAUERN, WALLS)」(2000年)では、ベルリンの壁崩壊後のドイツにおけるトルコ人移民を描いた。他に、悪名名高いトルコの大学入試を描いた「3時間(3 HOURS)」(2008年)や、トルコでLGBTの子を持つ親たちのグループを描いた「私の子供(MY CHILD)」(2013)がある。「ニュークリア・アラトゥルカ」は4作目の長編ドキュメンタリー映画となる。

*プロフィール詳細:http://boun.academia.edu/CanCandan
(訳:森山拓也)
(ノーニュークス・アジアフォーラム通信No.148より)

映画制作支援金(1000円~)を下記へ  (日本での目標50万円)
郵便振替  口座番号:00940-3-276634
口座名:ストップ原発輸出キャンペーン
ゆうちょ口座:099(ゼロキユウキユウ)店 当座0276634

❤ 支援金ありがとうございます! (1月8日現在、148名、計614,000円)
赤沢美恵子、上里恵子、麻野他郎、安部栄子、荒木いおり、池田裕、石川孝、石橋喜美子、石渡秋、井戸謙一、稲庭篤、井上真紀子、井上豊、岩田紀子、岩村義雄、上野白湖、牛田等、歌野敬、宇野田尚哉、宇野田陽子、遠藤槙夫、大倉純子、大田美智子、大津定美、大野圭子、岡田雅宏、丘の上のさんぽ道、尾関修、小野田雄二、小野寺健一、折口晴夫、角地弘子、加藤朝子、兼崎暉、河合成一、喜岡笙子、菊池恵介、岸野稔子、喜多幡佳秀、北林岳彦、木村真、熊坂兌子、郡安ひろこ、後藤裕己、小林晶子、小林はるよ、古屋敷一葉、坂田仲市、崎山比早子、佐々木真紀、定方昭夫、佐藤明宏、佐藤大介、佐藤徹、佐藤弥生、佐藤るみ子、柴田志麻枝、島京子、島岡誠、志村洋子、下末かよ子、末田一秀、杉本皓子、須田剛、全港湾西成センター分会、高倉康光、高橋洋子、高柳功、竹内治男、竹浪純、多田篤毅、橘優子、棚橋寿郎、谷口智江、田原良次、田平正子、田村幸康、旦保立子、チェイス洋子、徳井和美、徳橋明、戸田靖子、冨田寿一、豊田キヨ子、中谷俊一、中村光一、奈良本英佑、難波希美子、西谷靖男、西部徹、二俣和聖、根本がん、ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン、野村修身、野村民夫、のばなし、野宮政子、羽倉信彦、橋本あき、長谷川薫、馬場浩太、早川紀代、林琉昇、原弘美、原実、原田禎忠、疋田真紀、日達稜、平川宗信、日向真紀子、深澤洋子、藤田政治、藤原寿和、船川俊一郎、ぺんぎんぺり館とおともだち、堀口邦子、前野恭子、松野尾かおる、三上元、峰村富士雄、宮地佳子、宮野吉史、もりのぶひと、森園かずえ、守田敏也、森本宥紹、森山拓也、森山真理子、安田久子、山崎叔子、山田秋夫、湯沢優子、吉武克宏、吉武仁貞、笠優子、渡辺由美子、和田正英、和田泰子、渡辺浩司、渡部英樹、渡辺正子、渡辺真知子、渡田正弘、渡辺千秋、ほか匿名の方々

 

 

 

トルコで Worldwide Hibakusha パネル展

プナール・デミルジャン

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トルコでの原発建設計画は、2013年に福島原発事故後の日本と原子力協定を結んでから、日本でもよく話題になっています。

トルコは、1953年に米国との原子力協定をはじめに結んだ国の一つであり、1976年からずっと原発を造る夢を見ています。政治的、経済的、社会的な理由や、強い抵抗のために、実現されていませんが、トルコは未だにその夢を諦めていません。

トルコ政府は2010年に、アックユ原発建設のためにロシアと協定、2013年には、黒海の町であるシノップ市に原発を建設するために日本と協定を結び、さらに、トラキアとして知られる地方、キリキラル市のイーネアダ村に原発を建設するために中国と協力するようです。

トルコの北部はチェルノブイリ原発事故の影響を酷く受けて汚染され、さらに2011年の福島原発災害以降、トルコの人びとは核の事実を理解することになりました。

しかし今、トルコ政府は、市民社会を原発建設計画のプロセスから排除するために、新しい方法を適用しようとしています。原発は事故が発生した時に非常に重大な結果がありますが、市民社会にはそれについて言葉を言う権利を持たせないように対処しようとしています。

原発や核について新たな情報を広めるミッションで発足した団体Nukleersiz.org は今年、Worldwide Hibakusha パネル展を各地で開催しました。

IPPNW(核戦争防止国際医師会議)の会員で医師のアレックス・ローゼンのリーダーシップで研修生によって作られた50枚のパネルです。核兵器、核実験、ウラン採掘、原発、原発事故、核廃棄物のパネルは、「すべての結果は、ヒバクシャ」ということを教えています。

パネル展は、チェルノブイリ事故31周年である2017年の4月26日から始めて、アックユ原発建設予定地に近いメルシン市、シノップ原発建設予定地のシノップ市と、そのとなりのサムスン市、そして、イーネアダ原発建設予定地のキリキラル市で行なわれました。

シノップでのパネル展は、広島原爆72年目の8月6日前後に、サムスン市では、長崎原爆の8月9日前後に、そしてキリキラル市では、マヤーク核事故(ウラル核惨事)60年目の9月29日前後に行なわれました。

各地のパネル展で、コーディネーターの私(プナ―ル・デミルジャン)がプレゼンテーションを行ないました。プレゼン発表では、原子力技術を持つ国の政府は、背後に核兵器計画を隠しているということを説明しました。

発表で伝えたもう一つのことは、原発と核兵器の両方が環境に深刻な害を及ぼすことです。原発や再処理工場の事故で、大量の放射能が空気、土壌、水を汚染したら、多くの世代において有害な健康影響を引き起こすことです。そして、膨大な量の放射性廃棄物を何十万年もの間、安全に管理する方法がないことです。トルコの人々は核エネルギーについてもっと知るべきです。

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(ノーニュークス・アジアフォーラム通信No.148より)

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★ノーニュークス・アジアフォーラム通信148号
(10月20日発行、B5-28p)もくじ

・新コリ5・6号機建設再開に対する立場
(新コリ5・6号機白紙化ウルサン市民運動本部)
・新コリ5・6号機公論化と蘆武鉉大統領の影(陳尙炫)
・インド・ジャイタプールはフランスの原発建設計画にノーと断言
(DiaNuke.org)
・トルコでWorldwide Hibakusha パネル展(プナール・デミルジャン)
・「ニュークリア・アラトゥルカ」 ドキュメンタリー映画プロジェクトについて
(ジャン・ジャンダン監督)
・玄海原発 再稼働させてはならない(永野浩二)
・東海第二原発は再稼働させてはいけない(相沢一正)
・東京電力柏崎刈羽原子力発電所6・7号機の審査書案についての申し入れ
(さようなら柏崎刈羽原発プロジェクト)
・高浜3、4号機ミサイル仮処分申立てについて(井戸謙一)
・脱核への舵を握った韓国の人びと・後編(とーち)
・NNAF全記録DVD(末田一秀・松丸健二)

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