【重要署名】老朽化した危険な原発を延長するな ー 原発延長法案反対、安全を最優先に!

*台湾の126団体による「全国廃核行動平台」は、3月11日、下記の署名運動を開始した。

台湾の老朽原発3カ所6基は、運転免許が満了(4基)、または満了間近(2基)で、法に基づく廃炉の実施、または準備段階に入っている。

しかし、今期の国民党の新立法委員(国会議員)らは、原発を延長させるための法改正を提案する予定であり、原発が再び政治的な攻撃と防御の焦点となる。


このため私たちは、立法院が「台湾社会が負担するリスクと代償」を明確にして社会的合意をする前に法改正を急ぐべきではない、と強い懸念を表明する。


私たちは、原発を延長できるかどうかの最大の鍵は、法的適用期間ではなく、老朽原発が人々に安全上の脅威をもたらすかどうかであると考える。核廃棄物の解決策はあるのか? そして人々は、延長による高いリスクと高額なコストを負担しなければならないことを知っているのだろうか?


このため、市民社会団体は、「原発の運転を延長するかどうかは、政治的決定ではなく、安全性を最優先にすべきである」と主張する共同請願を提案することを決定した。延長するかどうかについての議論が行われる前に、それが確認されることになる。

● なぜ危険で老朽化した原発の運転延長に反対するのか?

老朽原発には次のようなリスクがある。

  1. 原発の設備は老朽化が進んでおり、複数の故障履歴があり、核災害につながる可能性がある。
  2. 原発の敷地は活断層に近く、強い地震が発生すると核災害を引き起こしやすい。
  3. 台湾は人口が密集しており、核災害時の避難は困難で、対応能力がほとんどない。
  4. 原発の燃料プールは満杯で、使用済み核燃料を置く場所がない。
  5. 核廃棄物の最終処分場を見つけるのは依然として困難だ。

まず、3カ所の原発は、それぞれ安全性や核廃棄物保管の問題を抱えており、それらが解決できなければ運転を延期することは事実上不可能である。

次に、福島原発事故後、国際的な原発安全基準が大幅に改善され、原発の運転コストが上昇し続けている。老朽原発の運転を延長する場合、法律に従って老朽化評価報告書と安全分析報告書を提出することに加え、最新の国際安全基準を遵守し、老朽原発の改善に資源を投資しなければならない。議論するには、必要な時間と費用をより正確に見積もり、開示する必要がある。


最後に、核廃棄物が処分されない場合、原発は不当なエネルギー源であり、使用期間の延長によってさらに多くの核廃棄物が発生することになる。台湾は、適切な最終処分場をまだ見つけておらず、高レベル核廃棄物(使用済み核燃料)処分の法的根拠も欠如しており、高レベル核廃棄物は依然として原発内に危険な状態で保管されている。ランユ島の核廃棄物もまだ撤去されていない。核のゴミは、原発を使うか使わないかを決める最も難しい問題であり、与野党が責任を持って積極的に向き合わなければならない。

● 署名者は次のように主張する

与野党の立法委員と行政機関はイデオロギー論争から決別すべきだ。政治的な舌戦だけでは原発が安全かどうかを決めることはできない。

  1. 老朽原発の安全上の懸念が明確になる前に、また核廃棄物の解決策が見つかる前に、老朽原発を延期すべきではない。
  2. 行政院、経済部、原子力安全委員会は、最も厳格な国際基準に従って、原発安全分析、地質リスク評価、その他の報告書を提出し、運転延長のリスクとコストを完全に開示し、核廃棄物処分対策も提案し、それらを国民に公開して、社会的議論を行うべきである。
  3. すべての政党と立法委員は、自らのイデオロギーを脇に置き、国民に対する原発延長のリスクとコストを確認し、核廃棄物処分に関する立法を開始すべきである。