NNAF27年VTR

Korean(한글) 반핵 아시아 포럼 27년 https://youtu.be/zsd-sXxX96s

Taiwan(Mandarin) 非核亞洲論壇26年 https://youtu.be/VlLAvLsKZjc

English No Nukes Asia Forum thru 25 years https://youtu.be/89BE9kbJpP0

Japanese(日本語) ノーニュークス・アジアフォーラム25年 https://youtu.be/ARRDXHv5_H8

*한글PDF VTR@27K-5페이지
*日本語PDF http://nonukesasiaforum.org/japan/archives/1382

第19回NNAF in 台湾 ダイジェスト、副総統あいさつ

第19回ノーニュークス・アジアフォーラム in 台湾 ダイジェスト
 
■ 9月21日

2019 NNAF開幕にあたり、20年前の9月21日に発生した「9.21大地震」の犠牲者を追悼する祈祷式が行なわれた。長老教会の鄭英兒牧師は当時をふり返り「多くの犠牲者に心から哀悼を捧げる。自然に対抗してはいけない。核を使わないことをここに誓う」と述べた。

続いて、台湾環境保護連盟会長の劉志堅さんが挨拶。「2018年11月の国民投票では、反核側が敗北した。いま私たちは『原発廃止、再生可能エネルギー推進』国民投票を呼びかけている。核のないアジアを作ろう」

施信民さん「台湾は過去5回NNAFを開催し、今年6回目の開催ができて光栄だ。『非核アジア』の目標のために団結し続けよう。各国の反核運動における長年の粘り強い努力に感謝し、33名の海外ゲストの参加を心から歓迎する」

民進党立法委員(国会議員)の陳曼麗さん(立法院再生エネルギー促進連誼会・会長)は、「現在台湾は『非核家園』政策を進めているが、野党の国民党は原発を再開させたいと考えている。1月の選挙では、原発反対の議員を落選させるわけにはいかない」と述べた。また、立法委員の呉焜裕さんは、「福島と同じ事故が台湾で起きたら、想像もできないほど恐ろしい。再生可能エネルギーを進めよう」と訴えた。

次は特別講演。ノーベル化学賞受賞者の李遠哲さん(中央研究院・前院長)は『原子力は私たちの選択肢ではない』と題して講演。「核のゴミを処理するには何十万年もかかる。一旦核災害が起きると、影響は全世界におよぶ。太陽光発電と風力発電がコストの面で一番安くなってきた。ライフスタイルを変えなければいけない」と述べた。

デーブ・スウィーニーさん(ICANオーストラリア共同創設者)は、2017年に受賞したノーベル平和賞のメダルを持参し、「我々は核兵器廃絶の条約を締結させることが目標で、約半分達成できた。今直面している課題は、気候変動と核兵器による大規模破壊だ。立ち上がって行動すべきだ」

呂秀蓮さん(元副総統)は『福島による台湾啓発』として、「台湾は約2300万人の島に4つの原発が立地し、首都から30km圏内に3つの原発がある。台湾の近海には70以上の海底火山があり、第2原発から5kmの海底にも火山がある。原発の近くには活断層もある。原発を廃止し、『非核家園』を実現するには政治的な力が必要だ」と述べた。

佐藤大介さんは「NNAF 25年」の映像(中文)を上映し、「26年間、アジア各国で励まし合ってきた。各地で闘ってきた全ての人々に感謝すべき」と述べた。

続いて、議題1「各国の原子力エネルギー開発と反核運動の状況に関する報告」が行なわれた。台湾:潘翰聲さん(台湾環境保護連盟)、日本:後藤政志さん(NPO APAST)、韓国:キム・ヒョヌさん(エネルギー気候政策研究所)、フィリピン:ディー・ジェイさん(非核バターン運動)、ローランド・シンブラン教授(非核フィリピン連合)、インド:ヴァイシャリ・パティルさん(反核運動全国連合)、中国:ウェン・ボーさん(環境保護基金)、モンゴル:Erdenetsogt Dorjpalamさん(環境と市民委員会)、トルコ:プナール・デミルジャンさん(反核プラットフォーム)、ベトナム:インラサラさん、オーストラリア:マーラ・ボナッチさん(FoE Australia)が報告した。

議題2は「核廃棄物問題と原発事故の被害」として、各国からスピーチが行なわれた。日本:里見喜生さん(いわき湯本温泉ホテル経営)、片岡遼平(原子力資料情報室)、アメリカ:アンエリス・ルアレンさん(カリフォルニア大学准教授)、インド:Marcony Thongniさん(Khasi Students)、台湾:蔡雅瀅さん(蠻野心足生態協会・弁護士)、台湾:楊木火さん(鹽寮反核自救会)が報告を行なった。

夕食は、立法院康園餐廳に移動して歓迎晩宴がひらかれた。美味しい台湾料理を食べながら生演奏や飛び入りの歌も披露され、各国の参加者が歓談して親交を深めた。(片岡遼平)

■ 9月22日

フォーラム2日目である。全般についてだが、発表者のうち半数が女性であり、また各国代表(台湾以外)10名のうち4名が女性であることに驚いた。ジェンダーは「非核」運動の中でも重要なポイントの1つである。

この日は4つの報告セッションと共同声明についてのセッション、閉幕式が行なわれた。4セッションのうち2つは台湾に関わるセッションである。全発表者名は「2019 NNAF 非核亞洲論壇 議程」に書かれている。

最初のセッションは「台湾のエネルギー転換 ─ NGO+産+官+学+研」である。再生可能エネルギーについて、NGO台湾再生エネルギー推動連盟、日益能源科技(太陽光エネルギー)股份有限公司、立法委員(国会議員)、シンクタンクRSPRC、台湾大の研究室が、それぞれの立場から発表を行なった。

第2セッションは「再生エネルギーの未来」である。3名の報告があった。陳惠萍さんは太陽光発電について博士論文執筆と社会的企業を起こし、クラウドファウンディング会社を立ち上げたプロセスを紹介した。明日香壽川さんは、日本の再生エネルギーの状況と課題について報告し、最後に太陽光発電のコストが下がり続けていることを指摘した。

第3セッションは「台湾の原発についての公民投票」。3名の報告があった。2018年の公民投票結果(「2025年までに原発の運転を全て停止する」という電気事業法の条文の削除)も踏まえた分析や、今後どう進めるかについての報告があった。3人目の施信民さんは「明確な公民投票の結果が出れば政府もそれに従う」と締めくくった。

第4セッションが「廃炉と原発事故の被害」である。5名の発表があった。その中で、青木一政さんは、放射能を測る中で見えた具体的な問題を紹介し「市民自らが測定し監視することが大きな力になる」とした。伊藤延由さんは福島・飯舘村に住むことについて話した。自然の恵みである山菜の汚染度が高いことや、一度事故が起これば取り返しがつかないことなどを話した。
また、第一原発と第二原発の真ん中に住んでいる郭慶霖さんが育ったところは素晴らしい景観があったこと、小学校入学時に原発建設が始まったことなど、原発が作られる(自然が奪われる)歴史を紹介し、原発廃絶の必然性を訴えた。

「総合討論/共同声明討論」では、全体についての議論のあと、共同声明案(長短バージョン)を示し、短いバージョンをもとに意見交換を行なった。

「閉幕式」では、台湾および台湾外からの10国(日本、モンゴル、フィリピン、オーストラリア、ベトナム、インド、韓国、トルコ、中国、アメリカ)の代表がひと言づつ挨拶をし、それぞれの現場で非核にとりくんでいくことを表明した。いくつかのコメントを抜粋する。日本「台湾にならって脱原発を頑張る」、フィリピン「(NNAFで)さらなる交流を深めたい」、インド「抗議活動をするとき弾圧されるがNNAFで勇気をもらった」、トルコ「民主化がなければ情報の透明化が実現できない(脱原発に必要)」、中国「啓発教育が大切」、アメリカ「ゼロ原発の世界を作りたい」。

次回開催予定の韓国の挨拶、閉幕挨拶をもって2日間の会議が終了した。(吉野太郎)

■ 9月23日

海外参加者30数名は、副総統(副大統領)の陳建仁氏を表敬訪問した。陳副総統は会見の冒頭、参加者一人ずつと握手した上で、「台湾総統と国民を代表して皆さんを歓迎するとともに、長年にわたる脱原発へのとりくみに感謝の意を表したい。政府として、2025年までに脱原発を達成するという目標を打ち出しており、先の国民投票の結果は残念だったが、持続可能な発展のために、脱原発政策を堅持する」などと挨拶をした。

続いて、参加者代表として、佐藤大介さん、後藤政志さん、デーブ・スウィーニーさんが副総統に向けてメッセージを伝えた。

午後は、郭慶霖さん(北海岸反核行動連盟)の案内で、まず第二原発周辺を見学した。排水口が接する海辺の広場は、周辺観光地を表す地図看板の表示名に「第二原発事故時の緊急避難先」とある以外は、ごく一般的な海辺であり、この日も釣り人が数人訪れていた。そのすぐ傍らに、排水口は防波堤で取り囲むようにあり、勢いよく水が噴き出していた(訪問時点で2機が稼働中)。1993年、この付近で背骨の曲がった魚が大量に発見されたという。

第一原発へ向かう途中、第二原発の下を走るとされる「山脚断層」を理解するため、金山区(新北市)に立ち寄った。小高い丘から海岸方向と内陸方向を眺めると、山脚断層は、海岸砂丘に直交するように横切っていることがわかる。原発が建設された当時は、断層上に原発があるリスクが認識されていなかったそうだ。なお、この近辺は第一、第二原発から10km圏内にあり、近くには、原発事故時の避難場所を示す案内標識が立っていた。

第一原発の先には緑濃い山々が見えたが、第一原発の排水は、その内陸部から流れる川の水と混ざり合っているという。排水口のそばで郭慶霖さんは、原発建設が始まった1970年代は戒厳令下にあり、情報もなく、異を唱えることもできないまま、ふるさとの自然やコミュニティが破壊されてしまった歴史を語ってくれた。

なお、第一原発は廃炉が決まり、運転は停止している。すぐ横には、観光スポットとして有名な寺院があり、多くの観光客で賑わっていた。

その後、バスは海岸線を走り、第四原発に向かった。第四原発のすぐそばに抗日記念碑があり、そこを見学する予定だったが、時間の都合で見送られた。第四原発周辺は海水浴場、温泉もあるというリゾート地である。第四原発は、過去には死者も出るような激しい反対運動も展開されたが、現在は建設凍結が決まり、正門前は静まりかえっていた。燃料棒は、2020年末までに8回に分けて順次米国に輸送され、原発施設の解体が行なわれる予定だという。

貢寮で、「反核自救会」の人たちを交えた夕食交流会が行なわれた。楊木火さんが第四原発の技術的な問題点を、呉文通さんが反対運動の経過をお話しされ、その後、参加者との質疑応答が行なわれた。

第四原発は、建設凍結中であるものの、来年1月の総統選の結果次第で情勢が変わる可能性がある。日本側からの意見として、まさに第四原発にも関わった東芝の元技術者後藤さんは、「万が一、第四原発の建設工事が再開され稼働することになれば、非常に危険だ。まず、建設から相当年数が経っているプラントは、さびなどの経年劣化がどこにあるかわからない。また、ABWRは最新型とはいえ、経済性を重視したプラントで、安全性が高いということではない。格納容器が小さいため、事故が起こると圧力が急に上昇してしまう」と問題点を指摘した。

飯舘村の伊藤さんは「移住したいと思うほど台湾の気候や食べ物が気に入ったが、今回、原発が活断層の上に立地していることを知りショックを受けた。台湾の方々には、福島事故の教訓をさらに学んでほしい」と訴えた。(白井聡子)

■ 9月24日

今日は、台湾の南端の屏東県に。台北駅8時半発の高速鉄道(新幹線)を利用し高雄市の左榮駅で下車。貸し切りバスで屏東県に向かう。屏東県は、農業や観光が主要産業。米が三毛作できる温暖な地域で、日射しも強く感じられた。しかし、地盤沈下や土地の塩化問題も起きているそうだ。

屏東は第三原発の立地県であるが、県政府が再生可能エネルギー利用に積極的にとりくんでいる。民間企業と共同での、台湾初の「水上(浮体式)太陽光発電」を見学し、

そして、太陽光発電と野菜・果物栽培をドッキングさせた「ソーラーシェアリング」の大規模設備も見学した。発電設備容量は約3000キロワットだそうだ。

昼食は恒春にある海鮮レストランで豪華な魚介類料理をいただく。これは屏東県政府のおごりらしい・・・。とっても新鮮でおいしく、屏東県は海の幸に恵まれていると納得。

午後からは、恒春の農業関係庁舎での「第三原発の廃炉問題に関する地元住民との座談会」。放射性廃棄物をどうすべきか、行政も含め議論中とのこと。原発のある地域一帯は「墾丁国家公園」であり、台湾有数の観光地として有名で観光産業が重要な収入源。しかし、地域住民には廃炉問題についてきちんと説明していないようだ。住民は、観光産業に打撃を与えないか、あるいは廃炉に伴う雇用減を心配している。

原発は海水浴ができる美しい砂浜が続くビーチ沿いに立地し、原発建屋がビーチから丸見えなのでびっくり。(渡田正弘)

■ 9月25日

台湾の南端にある国家公園内のホテルを8時にバスで出発。南湾を進んでいくと美しい砂浜が続く。風力発電装置が並び、さすがと思っていると、長く続く海水浴場になっているビーチのすぐ後ろに2基の第三原発があり驚く。

第三原発ゲート到着。「ノーニュークス 台湾! ノーニュークス アジア! ノーニュークス ワールド!」とアピールした後、屏東県庁へ。到着までバスで2時間、参加者それぞれが心のこもったスピーチを。

10時半、屏東県知事の潘孟安氏と面会、意見交換。潘知事は、私たちを歓迎してくださり、「第三原発の寿命延長は認められない。2025年に台湾は原発ゼロとなる。屏東県の民生用電力を2021年までに100%再生エネルギーにする」と決意を述べられた。

その後、県庁で記者会見をし、台北駅へと向かい解散。(大野恭子)

*************************

陳建仁副総統 あいさつ  2019.9.23 総統府にて

みなさま、おはようございます!
皆様とお会いできて、本当にうれしく思います。第19回NNAFが台湾で開催されたことは、大変に光栄なことです。それは、海外の友人たちが非核国家をめざしている私たちの努力を認めて下さったからだと考えるからです。台湾へようこそいらっしゃいました。皆様を心から歓迎いたします。

1993年に設立されて以来ノーニュークス・アジアフォーラムは、核も原発もない未来の世界を実現するために、相互に学び合い励まし合いながら、関係性を醸成し、情報交換を行ない、共同行動を行なうことに尽力してきました。台湾環境保護連盟は、核も原発もない台湾を実現するため長年にわたって献身的に活動してきたことで広く知られています。連盟がNNAFのホスト国として名乗りを上げてくれたこの機会に、経験を分かち合うために台湾までお越しくださった各国からの参加者のみなさんに、私からお礼を述べさせていただきたいと思います。

当初から、この政権は非核政策を堅持してきました。2002年にさかのぼりますが、台湾は環境基本法を通過させ、非核家園(核も原発もない台湾)が私たちの目標であることを明示しました。

蔡英文が2016年に総統に就任した後、政府はエネルギー部門を改革するための政策に着手し、積極的に再生可能エネルギーを推進してきました。その政策は、現存する原発は運転期間が経過したら廃炉にすることをめざしており、それによって2025年には非核家園というゴールを実現するというものです。

もちろん、非核家園に続く道の途上では、異を唱える声が常にあがることでしょう。昨年は、国民投票16番が通過し、その国民投票の結果に基づいて、「2025年までに原発の運転を全て停止する」という電気事業法の条文を削除しました。

しかし台湾は小さくて人口稠密な国であり、放射性廃棄物を処分する場所もありません。ですから持続可能な開発を確かなものとするため、そして台湾市民の命と財産を守るため、私たちはさらに前進することを決意し、非核家園を実現するためこれまで通り邁進していきます。

ノーニュークス・アジアフォーラムは、非核政策を推進するため、日本、韓国、フィリピン、ベトナム、インド、トルコ、モンゴル、オーストラリア、アメリカ、中国が参加しています。私たちも非核家園を長年にわたり自分たちの目標としてきましたので、第19回NNAFが台湾で開催されたことには、とりわけ大きな意味があるのです。

ここで、私は改めて、台湾が非核家園となるために努力していくことを申し上げます。フォーラムに参加した各国代表者の交流が、エネルギー産業の改革と非核アジアを実現するためにさらなる可能性を発見するよう願っております。

もう一度、言わせてください。みなさん、台湾へようこそいらっしゃいました。
ありがとうございました!

*************************

2019 NNAF 非核亞洲論壇 議程

■ 9 月 21 日
【開幕式】
司会:董建宏(台湾環境保護連盟・学術委員)
追思 921 祈禱儀式:鄭英兒(台湾基督長老教会・牧師)
挨拶:劉志堅(台湾環境保護連盟・会長)、施信民(非核亞洲論壇・台湾召集人)
来賓挨拶:陳曼麗(立法院再生エネルギー促進連誼会・会長)、呉焜裕(立法委員)
【專題演講】
司会:楊聰栄(台湾環境保護連盟・執行委員)、施信民(非核亞洲論壇・台湾召集人)
・李遠哲(中央研究院・前院長)・ Dave Sweeney(ICANオーストラリア)
・呂秀蓮(元副総統)・ Sato Daisuke(非核亞洲論壇・日本事務局長)
【各国報告】
司会:徐光蓉(媽媽監督核電廠連盟・理事長)、劉志堅(台湾環境保護連盟・会長)
・台湾:潘翰聲 ・日本:後藤政志 ・韓国:Kim Hyunwoo ・フィリピン:Djoannalyn Janier & Roland G. Simbulan ・インド:Vaishali Patil ・中国:Wen Bo ・モンゴル:Erdenetsogt Dorjpalam ・トルコ:Pinar Demircan ・ベトナム:Inrasara ・オーストラリア:Mara Bonacci
【核廃棄物問題と原発事故の被害】 
司会:劉俊秀(台湾環境保護連盟・前会長)
・日本:里見喜生 ・日本:片岡遼平 ・アメリカ:Ann-Elise Lewallen ・インド:Marcony Thongni ・台湾:蔡雅瀅(蠻野心足生態協会・弁護士)・台湾:楊木火(鹽寮反核自救会)

■ 9 月 22 日
【台湾のエネルギー転換 ─ NGO+産+官+学+研】
司会:葉国樑(台湾教授協会・環保組召集人)
・高茹萍 ・畢婉蘋 ・陳曼麗 ・林木興 ・高成炎
【再生エネルギーの未来】
司会:高茹萍(再生エネルギー推動連盟・理事長)
・日本:明日香壽川 ・陳惠萍 ・鍾寶珠
【公民投票について】
司会:吳明全(台湾環境保護連盟・学術委員会召集人)
・沈軒宇(緑色公民行動連盟)・葉慈容(臨門一腳團)・施信民(非核亞洲論壇・台湾召集人)
【廃炉と原発事故の被害】
司会:方儉(緑色消費者基金会・秘書長)
・日本:青木一政 ・日本:伊藤延由 ・謝蓓宜(環境法律人協会)・郭慶霖(北海岸反核行動連盟)・張怡(屏東県環境保護連盟)
【総合討論/共同声明討論】
司会:劉志堅会長(台湾環境保護連盟・会長)、リンダ・アリーゴ(台湾環境保護連盟)
【閉幕式】各国代表挨拶、次回開催国(韓国)挨拶

■ 9 月 23 日
・海外参加者が総統府訪問、副総統の陳建仁氏と面会
・第一、第二原発、凍結された第四原発へ ・夕食交流会(第四原発のある漁村・貢寮にて)

■ 9 月 24 日
・南部の屏東県へ、浮揚式太陽光発電とソーラーシェアリング施設を見学
・恆春で住民との座談会

■ 9 月 25 日
・第三原発へ ・屏東県庁を訪問、屏東県知事の潘孟安氏と面会

● 主催:台湾環境保護連盟、七星生態保育基金会、ママ原発監督連盟、台湾教授協会、台湾基督教長老教会、緑色消費者基金会、野薑花公民協会、国家展望文教基金会、台湾再生エネルギー推動連盟
● 共催:環境法律人協会、台湾樹人会、台湾北社、看守台湾協会、蛮野心足生態協会、緑色公民行動連盟、北海岸反核行動連盟、主婦連盟環境保護基金会、台湾環境公義協会、国立台湾大学研究生協会、台日産経友好協会、台湾数位電商創新協会、高雄市愛益獅子会、凱達格蘭学校校友会悦閲書巻社、澎湖青年陣線
● 協力:行政院経済部、行政院環境保護署、屏東県政府、義美環境保護基金会

*通訳・翻訳:管明芳、リンダ・アリーゴ、トニー・ボーイズ、近藤敦子、アンエリス・ルアレン、郭金泉、陳威志ほか
*写真:とーち、片岡遼平ほか

*************************

★ノーニュークス・アジアフォーラム通信160号(10月20日発行、B5-28p)もくじ

・2019 NNAF 非核亞洲論壇 議程
・第19回ノーニュークス・アジアフォーラム in 台湾 ダイジェスト
(片岡遼平、吉野太郎、白井聡子、渡田正弘、大野恭子)
・陳建仁副総統 あいさつ
・ノーニュークス・アジアフォーラム2019 in台湾 共同声明
・NNAF in 台湾 に参加して
(青木一政、明日香壽川、伊藤延由、宇野田陽子、大野恭子、片岡遼平、後藤政志、佐藤大介、里見喜生、白井聡子、とーち、トニー・ボーイズ、吉井美知子、吉野太郎、渡田正弘)
・東電刑事裁判の「判決」に思う (武藤類子)
・隠される原発事故被害と「見える化」プロジェクト (満田夏花)
・関電の原発マネー還流事件を徹底究明し、原子力からの撤退を求める集会決議
・その後のシノップ (小川晃弘)

年6回発行です。購読料(年2000円)
見本誌を無料で送ります。事務局へ連絡ください
sdaisukeアットrice.ocn.ne.jp

「ノーニュークス・アジアフォーラム in 台湾」報告会(広島・大阪・東京)

■ 広島  10月27日(日)14:00~16:30
報告:渡田正弘
・広島国際会議場3階研修室2(広島市中区)

■ 大阪  11月29日(金)18:30~20:30
報告:吉野太郎、宇野田陽子、とーち、吉井美知子
・総合生涯学習センター第2研修室(大阪駅前第2ビル)
★同時開催「台湾脱原発ポスター展」(大パネル20枚)

チラシ表 http://nonukesasiaforum.org/japan/wp-content/uploads/2019/10/191129a.jpeg
チラシ裏 http://nonukesasiaforum.org/japan/wp-content/uploads/2019/10/191129b-1.jpg

■ 東京  12月14日(土)14:00~16:30 「アジア初の脱原発に向かっている台湾」
報告:佐藤大介、後藤政志
・「スペースたんぽぽ」(水道橋ダイナミックビル4F)

チラシ表 1214a
チラシ裏 1214b

来年1月11日の総統選挙・立法委員選挙を前にした台湾でノーニュークス・アジアフォーラムが開催された。11か国が参加し、国際会議のほか、副総統(副大統領)との面会、第一、二、三、四原発の現地へ。

第一原発1号機は昨年12月に、2号機は今年7月に40年の寿命を迎えた。廃炉が決定している。日立・東芝が原子炉を輸出した第四原発の建設は2014年に凍結。

2017年、民進党政権は民衆の声にこたえ、脱原発政策(2025年までに原発ゼロ)を決定した。しかし国民党をはじめとする原発推進派は、18年の国民投票で「2025年までに」を覆してしまった。韓國瑜(国民党の総統選候補)は第四原発を再開すると明言している。推進派とのせめぎ合いのなか、アジア初の脱原発に向かって奮闘努力している台湾の状況を報告します。

第19回NNAF in 台湾 ダイジェスト、副総統あいさつ


・・・ 海外参加者30数名は、副総統(副大統領)の陳建仁氏を表敬訪問した。陳副総統は会見の冒頭、参加者一人ずつと握手した上で、「台湾総統と国民を代表して皆さんを歓迎するとともに、長年にわたる脱原発へのとりくみに感謝の意を表したい。政府として、2025年までに脱原発を達成するという目標を打ち出しており、先の国民投票の結果は残念だったが、持続可能な発展のために、脱原発政策を堅持する」などと挨拶をした。

●「NNAF in 台湾」参加者より

「台湾第四原発は、私が東芝で設計に従事していた柏崎刈羽6号機と同型のABWR(改良沸騰水型)です。ABWRは最新の原発と言われますが、熱出力当たりの格納容器の容積が小さく、安全性が懸念されていた原発です。第四原発の門の前で、ノーニュークス・アジアフォーラムに参加された皆さんと、横断幕を広げてシュプレヒコールをしたことは万感の思いでした。また、第四原発の建設に反対して長い間たたかってこられた台湾の人たちと交流できたことは大きな成果でした」(後藤政志)

「台湾は脱原発を宣言、実行中であり、その中で住民運動が果たしてきたことを実感できました。見習うべき点が実に多いと感じました」(伊藤延由)

「台湾の脱原発政策を確立させてきた運動の歴史に感銘を受ける日々でした。とはいえ、今の若い人々に重苦しい雰囲気はなく、発表者にも女性の姿が多く、そして誰もが和気あいあいと楽しそうで、そのマインドが広く着実に受け継がれていることを実感し、台湾の脱原発運動の強さを見た思いがします」(白井聡子)

「脱原発は、まさに原発推進派、核推進派との長い闘争過程であることを学びまし
た」(青木一政)

「スピードの違いはあるものの、アジア各国でもエネルギー転換は確実に起きてい
る。今回のNo Nukes Asia Forumに参加していた人々は、一見、温和な感じがする人が多かった。ただ、その温和な顔の裏側には、それこそ多くの『血と汗と涙』が隠されているようにも思った」(明日香壽川)

「現在の素晴らしい台湾は、多くの台湾人が長年の苦難を乗り越えてきた歴史の上に築かれていることを是非知ってほしい」(渡田正弘)

*************************

★ノーニュークス・アジアフォーラム通信160号(10月20日発行、B5-28p)もくじ

・2019 NNAF 非核亞洲論壇 議程
・第19回ノーニュークス・アジアフォーラム in 台湾 ダイジェスト
(片岡遼平、吉野太郎、白井聡子、渡田正弘、大野恭子)
・陳建仁副総統 あいさつ
・ノーニュークス・アジアフォーラム2019 in台湾 共同声明
・NNAF in 台湾 に参加して
(青木一政、明日香壽川、伊藤延由、宇野田陽子、大野恭子、片岡遼平、後藤政志、佐藤大介、里見喜生、白井聡子、とーち、トニー・ボーイズ、吉井美知子、吉野太郎、渡田正弘)
・東電刑事裁判の「判決」に思う (武藤類子)
・隠される原発事故被害と「見える化」プロジェクト (満田夏花)
・関電の原発マネー還流事件を徹底究明し、原子力からの撤退を求める集会決議
・その後のシノップ (小川晃弘)

年6回発行です。購読料(年2000円)
見本誌を無料で送ります。事務局へ連絡ください
sdaisukeアットrice.ocn.ne.jp

ノーニュークス・アジアフォーラム2019 in台湾 共同声明

2019年9月21日から25日、私たちは第19回ノーニュークス・アジアフォーラムを台湾で開催した。5日間にわたって討論や現地訪問を行ない、私たちは下記の声明をとりまとめた。

1.私たちは、長い経験とこのフォーラムでの議論を通して次のような現状認識に至った。

● 原発は人道において賢明な選択肢ではない。原発は大地と、今の世代のみならず子々孫々の健康をも破壊する。可及的速やかに再生可能エネルギーへと転換を行なうことは、気候変動の緊急事態に対する唯一の信頼できる対応である。この転換は、その土地に暮らすコミュニティにいかなる被害をももたらさずに実現されなければならない。

● 原発はクリーンでもなく、安全でもなく、巨額の費用なしには存在できず、ましてや再生可能エネルギーではない。化石燃料による発電よりも発電段階での排出二酸化炭素が少ないという理由だけで、気候変動への解決策として受けとめられてはならない。ウラン採掘に始まり使用済み核燃料の再処理や貯蔵まで、さらには原発の建設や核燃料製造などでの二酸化炭素排出も含めて、核のサイクル全体として計算されなければならない。さらに、原発からは放射性物質や排熱も放出されるし、放射性廃棄物も生成される。

● 原発、核兵器、化学兵器は密接に絡み合っている。それらは環境と世界平和に対する重大な脅威である。

● 先住民や少数民族、とくに辺境地域に暮らして政治的な力や声を持つことができない人々が、放射能汚染の被害者となる事態が連綿と続いてきた。それはウラン採掘、核実験、原発の運転、放射性廃棄物の処分におよび、そうした事例はオーストラリア、台湾、中国、インド、アメリカ、南太平洋諸国などでみられる。「経済発展」などという神話で、少数者に破壊や死を強いることを道徳的に正当化することはできない。彼らの土地を強制的に収用したり汚染したりする行為は、文化的そして物理的な大量虐殺として認識されるべきである。そしてその過ちを正すためには、金銭的な補償だけではなく、彼らの土地権を復活させること、線量のモニタリングを改善すること、健康を守るためのサービスを活用できるようにすること、土地の包括的な回復などが行なわれなければならない。

● 多くの原発が運転期間の終わりに近づきつつある。廃炉、敷地の除染、線量のモニタリング、放射性廃棄物の管理(いわゆる中間貯蔵施設も含めて)などの難しいとりくみが、すべて厳格で持続的な独立性のある監視の下で行なわれなければならない。

● 原発はいわゆる先進国では減少しつつあるが、中国やインドなどの発展途上国では新規原発の計画や建設が行なわれている。それらは多くの場合、技術的な問題点を隠すような強権的な政府の下で行なわれている。福島での経験にもかかわらず、原発の再稼働や、棚上げにされていた原発の建設を再開しようとする国もある。古い原発を運転延長することは、さらに危険を高めることになる。

● 私たちは、エネルギーの民主主義を求める。これは、メディア、政府、産業界の透明性を高めること、社会でのコミュニケーションを促進すること、政策に関する教育とディベートに十分な時間と場所を確保することなどによって構築できる。市民による選挙と投票のプロセスの中で、利害対立を含めて完全な情報開示がなされなければならない。

2.こうした状況に直面し、私たちはお互いに学び合い、協力し合い、密に情報交換を行ない、あらゆる国での反原発運動をサポートするために共同行動を続けなければならない。これからとりくむべきことは、核も原発もないアジア、世界を究極的な目標として、自然エネルギーを開発し活用するよう市民や地域社会に働きかけることだ。この時点でとるべき具体的な行動は以下である。

● アジアのすべての国々に対して、核兵器禁止国際条約を支持、署名、批准することを求める。

● 原発や核技術の輸出を行なう原子力産業や国家に反対していく。それらは、この惑星やそこで暮らす人々を傷つけることで利益を得ようとする行為である。

● 地震の危険性が高い国々が原発計画を断念するよう指導し決断させる責任を果たすことを、IAEAに要請していく。それは、インドや台湾やトルコなどとくに断層の活動が知られている国々に対して、福島原発震災の教訓から学ぶことによってなされることが重要である。

● オーストラリア、インド、南太平洋諸国、中国、モンゴル、ロシア、台湾、日本を含む国々において、ウラン採掘、放射性廃棄物処分、核実験などによる放射能汚染の被害者が認定され、支援を受け、補償されるようすべての機関や政府に促す。

● 台湾の人々に対して、「原発廃止、再生エネルギー推進」国民投票のための請願署名に参加するよう促す。建設中の台湾第四原発は、まだ放射能で汚染されていないのだから、このまま完全に閉鎖し、自然エネルギーの発電所にするか、地域のニーズによって転換すべきだ。近い将来廃炉にしなければならない原発は、責任をもって対処されなければならない。低レベル廃棄物の焼却は中止すべきだ。蘭嶼島から放射性廃棄物処分場は撤去されるべきだ。

● 私たちは、放射線防護に関する新しいICRP勧告案を拒否する。改定される被曝線量のレベルは、原発事故の後にその場所にとどまってもリスクは低いということを示唆するものとなっている。

● 私たちは、福島原発事故の責任を問う刑事裁判の東京地裁判決を非難する。判決では、3人の東京電力幹部が無罪とされた。私たちは、福島原発事故の被害者を支持することを宣言する。

● 私たちは2020年が、東京での夏季オリンピック開催と、広島・長崎への原爆投下から75周年という、日本にとって非常に意味のある年になることを認識している。オリンピック精神の真の理念が、福島原発事故がもたらす終わりのない、解決されない人的影響及び環境的影響から耳目をそらさせるためのプロパガンダとして利用されてはならない。

*************************

★ノーニュークス・アジアフォーラム通信160号(10月20日発行、B5-28p)もくじ

・2019 NNAF 非核亞洲論壇 議程
・第19回ノーニュークス・アジアフォーラム in 台湾 ダイジェスト
(片岡遼平、吉野太郎、白井聡子、渡田正弘、大野恭子)
・陳建仁副総統 あいさつ
・ノーニュークス・アジアフォーラム2019 in台湾 共同声明
・NNAF in 台湾 に参加して
(青木一政、明日香壽川、伊藤延由、宇野田陽子、大野恭子、片岡遼平、後藤政志、佐藤大介、里見喜生、白井聡子、とーち、トニー・ボーイズ、吉井美知子、吉野太郎、渡田正弘)
・東電刑事裁判の「判決」に思う (武藤類子)
・隠される原発事故被害と「見える化」プロジェクト (満田夏花)
・関電の原発マネー還流事件を徹底究明し、原子力からの撤退を求める集会決議
・その後のシノップ (小川晃弘)

年6回発行です。購読料(年2000円)
見本誌を無料で送ります。事務局へ連絡ください
sdaisukeアットrice.ocn.ne.jp

Joint Statement of 2019 No Nukes Asia Forum – Taiwan

On Sept. 21-25, 2019, we, as below, held 2019 No Nukes Asia Forum – Taiwan. After 5 day’s discussion and visiting, we reached the conclusions and declarations stated below.

Ⅰ. From our long experience and from our discussions in this forum, we have come to the following realizations of the current situation:

  • Nuclear power is not a wise choice for humanity. It destroys the land and health of this and innumerable future generations. The urgent transition to renewable energy sources is the only credible response to the climate emergency. This transition must be done without causing any harm to Indigenous communities.
  • Nuclear power is not a clean, safe, affordable or renewable energy source. It cannot be accepted as a response to climate change simply because it has lower carbon emissions than fossil fuels. It must be considered within the life span of nuclear chain. Beginning form uranium mining to nuclear waste processing and storage, including nuclear power plant construction and fuel processing carbon emission steps should be calculated as a whole. Furthermore, it releases radioisotopes and waste heat and generates radioactive wastes.
  • Nuclear power cannot be an energy solution while it is insoluble with its nuclear waste issue and climate crisis makes it more risky because of uncertain access to cooling water. We can not accept to use our planet’s precious water to cool nuclear power plants while the world itself will be experiencing droughts and disasters.
  • Nuclear power, nuclear weapons, and chemical weapons are closely entwined; they are a massive threat to the environment and to world peace.
  • Indigenous and minority peoples, especially those who live in remote areas and who often have little political power or voice – have long been the victims of radiation contamination from mining, nuclear weapons testing, nuclear power plant operation, and nuclear waste disposal – as seen in Australia, Taiwan, China, India, U.S.A., and the South Pacific. The myth of “economic development” cannot morally justify destruction and death for a minority. Expropriation and contamination of their land must be recognized as both cultural and physical genocide, and rectified not just with monetary compensation, but with restoration of their land rights, improving radiation monitoring, access to health services and comprehensive rehabilitation of the land.
  • Many nuclear reactors are now approaching the end of their operational life. This poses serious challenges, including decommissioning, land cleanup, radiation testing, and management of nuclear waste (including so-called temporary storage), must all be subject to rigorous and ongoing independent monitoring.
  • Nuclear energy is shrinking in developed countries, while in China, India and other developing countries new plants are being planned and constructed, often under authoritarian governments that readily cover up technical shortcomings. Despite the experience of Fukushima, some countries are planning to restart inactive reactors and revive designs for plants that were shelved. The continued operation of older reactors brings them into a stage of higher risk.
  • We need energy democracy. This can be built by improving the transparency of media, government and industry; promoting communication in society; allowing sufficient time and place for education and debate on policy. In citizens’ electoral or voting processes, there must be complete disclosure of information, including conflict of interest.

  • Ⅱ. To meet this situation, we must learn from each other and cooperate with each other, closely share information, and continue joint actions to support the anti-nuclear movements of all countries. The further task is to stimulate citizens and local communities to develop and utilize green renewable energy, with the ultimate goal of a future that is a nuclear-free Asia and nuclear-free earth. Specific actions to be taken at this time are as follows:
     
  • Urge all Asian countries to support, sign and ratify the International Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons.
  • Contest the nuclear industry and countries exporting their nuclear plants and technology in order to make a profit from harming the planet and its people.
  • Urge IAEA to take responsibility to guide and to convince the countries especially which are very well known with their fault lines, such as India, Taiwan and Turkey, to stop their nuclear projects by learning from lessons such as of earthquake and consequences of Fukushima nuclear disaster .
  • Urge all parties and governments to acknowledge, support and compensate the victims of radiation contamination from uranium mining, radioactive waste dumping and nuclear testing, including those in Australia, India, South Pacific, China, Mongolia, Russia, Taiwan, and Japan.
  • Urge the people of Taiwan to participate in signing the petition for a referendum on “Abolish Nuclear, Get Renewable”. The uncompleted Nuclear Power Plant No. 4 must be fully dismantled while it is still not radioactive. The site should be transformed to renewable energy generation and/or local needs. For the nuclear power plants that must be decommissioned in the near future, nuclear waste must be dealt with responsibly. Burning of low-level nuclear waste should be stopped, and the nuclear waste dump should be removed from Orchid Island.
  • We reject the new ICRP draft on radiological protection. Its revision of reference levels for exposure doses suggests that staying in place after an accident poses a lower radiological risk than evacuating.
  • We condemn the verdict of the Tokyo District Court, which found three former TEPCO executives not guilty in the criminal lawsuit concerning the Fukushima nuclear accident. We declare our support for the victims of the Fukushima NPP accident.
  • We acknowledge that 2020 will be a significant year in Japanese nuclear-free politics with the hosting of the summer Olympics and the 75th anniversaries of the Hiroshima and Nagasaki bombings. The true ideals of the Olympic spirit must not be subverted for partisan or propaganda use to distract from the continuing and unresolved human and environmental impacts of the Fukushima crisis.

【声明】 ハンビッ1号機原子炉出力急上昇事故  今すぐ廃炉せよ

 全羅南道の霊光(ヨングァン)郡にあるハンビッ原発1号機で5月10日に起きた出力急上昇事故に対して、脱核市民行動(準)が22日に記者会見を行ない、下記の声明を発表した。
 制御棒の制御能力を測定するための試験中、原子炉の出力が制限値の5%を超えて18%にまで急上昇した。事故の対応や情報公開が遅れたことが問題になっている。

【声明】 原発事業者の安全への無感覚と「事なかれ主義」が起こした
ハンビッ1号機原子炉出力急上昇事故  今すぐ廃炉せよ

5月10日に霊光(ハンビッ)1号機で起きた原子炉出力急上昇事故が衝撃を与えている。幸いなことに大きな事故にはつながらなかったが、韓国の原発でも故障や人的ミスによって大きな事故が発生する可能性があることが浮き彫りになった。また、こうした危険な状況に対処する一連の過程において、安全に無頓着な風潮が蔓延していることも明らかになった。つまり、原発の運営管理が市民の安全を優先するよりも事業者である㈱韓国水力原子力の利益と判断を優先していることが明白になった。

原子力安全委員会は、この事故により史上初めて特別司法警察官を投入し、霊光(ハンビッ)1号機の使用停止を命令した。しかし、事件の正確な原因と状況はいまだ解明されておらず、疑惑はむしろ深まっている。試験稼動の運営指針に定められている数値(5%)を超えて原子炉熱出力が発生、緊急に停止措置を施さなければならなかったにもかかわらず、どうして12時間がすぎてようやく手動で停止させたのか、きちんとした解明が行なわれていない。

これまで明らかになったことは、事件発生から5時間30分後に原子力安全技術院の事故調査団が現場に到着するまでの間、熱出力が18%まで急上昇したにもかかわらず、その報告さえも行なわれなかったということだ。また、原子力安全委員会が問題を把握し措置を施すのに時間がかかりすぎたのはなぜなのかについて徹底して解明されなければならない。

そのうえ、今回の事件が無免許の作業者が制御棒を操作したことで発生したということも衝撃的だ。自動車でさえも免許なしに運転できないのに、市民の安全と直結する原発の運営を無資格者が操作すること自体が、㈱韓国水力原子力の安全への無感覚と「事なかれ主義」を露呈している。

今回の事件に対して、徹底した真相調査と責任者究明などの再発防止対策が必要だ。大きな事故につながらなかったのを理由に、あいまいな責任逃れ用の対策発表など聞きたくもない。これまで霊光1号機では、格納容器の鉄板とコンクリートに穴が見つかったうえに、今年に入って1月と3月に火災が発生するなど、絶え間なく地域住民と市民を不安にしている。国民がいつまでこうした状況をがまんできるというのだろうか。不安で危険な原発は、これ以上無責任に稼動せず廃止にするのが最善の再発防止対策であることを、理解しなければならない。

2019年 5月 22日
脱核市民行動(準)
(キリスト教環境連帯、緑色党、緑色連合、大田脱核希望、仏教生態コンテンツ研究所、仏教環境連帯、市民放射能監視センター、エネルギー気候政策研究所、エネルギー正義行動、霊光核発電所安全性確保のための共同行動、正義党、脱核慶州市民共同行動、脱核エネルギー転換全北連帯、済州脱核道民行動、参与連帯、天主教イエス会社会使徒職委員会、韓国YWCA連合会、ハンサルリム連合、核のない世界のための高敞郡民行動、核のない世界光州全南行動、環境運動連合)

(ノーニュークス・アジアフォーラム通信No.158より)

*************************

★ノーニュークス・アジアフォーラム通信158号(6月20日発行、B5-24p)もくじ

・インラサラ氏 初来沖・来日に向けて (吉井美知子)
・ノーニュークス・アジアフォーラム2019 in台湾 ― 開催のお知らせ ―
・427廃核デモ (台湾環境保護連盟)
・台湾、来年も国民投票? 原発推進の揺り戻しと脱原発の秘策とは?
(満田夏花)
・(韓国)ハンビッ1号機原子炉出力急上昇事故 今すぐ廃炉せよ
(脱核市民行動(準))
・(トルコ)シノップに原発反対派の新市長 反原発集会を開催 (森山拓也)
・「シノップの娘」 (佐藤真紀)
・東海第2原発と県民投票 (曽我日出夫)
・日本原電・東海第二原発の現状と問題点 (披田信一郎)
・学習会・外国人労働者と被ばく労働 (片岡遼平)
・現在運転中の原発はテロ対策だけでなく「免震重要棟」もない (小坂正則)
・市民放射能測定所から、「放射線副読本」回収へのとりくみ (田中陽介)
・「脱原発の運動史 -チェルノブイリ、福島、そしてこれから-」紹介
(小木曾茂子)

年6回発行です。購読料(年2000円)
見本誌を無料で送ります。事務局へ連絡ください
sdaisukeアットrice.ocn.ne.jp

韓国ハンビッ原発 格納容器コンクリートで大量の穴発見


<韓国ハンビッ原発1・3・4号機の閉鎖を要求>

格納容器コンクリートで大量の穴発見

ヨン・ソンロク (脱核新聞8月号より)

霊光(ヨングァン)にあるハンビッ原発は今、「ボロの継ぎはぎ」という言葉がぴったり当てはまる。格納容器コンクリートのいたるところで発見された穴はセメントで埋められ、腐食した内部鉄板は接ぎ当てられた。それにもかかわらず、「安全性に異常はなし」として原子炉を再稼動する方針だ。

ハンビッ原発4号機の格納容器コンクリートでは、この3年間で、14cmを超える穴(孔隙・すき間)が96ヶ所、14cm以下の穴が23ヶ所、見つかった。また、格納容器の内部鉄板(CLP)でも、腐食などで厚さが薄くなった部位が120ヶ所発見された。さらに、上部ドームの連結付近で高さ20cmの環型孔隙(格納容器の15段の上部全体にコンクリート打設をしなかったことが原因とされる)が発見された。

そして、今回もまた、ハンビッ4号機格納容器コンクリートの主蒸気配管ライン部分で、157cmにも達する大型の穴が見つかった。主蒸気配管ライン部分は、一般的な格納容器コンクリートの厚さ(120cm)よりも厚い167.6cmだ。したがって、157cmの穴があったということは、正常な部分わずか10cmだけを残して大きく空いていたということだ。

ハンビッ4号機では5月に、深さ38cmの穴が見つかった後、追加点検に入った。7月3日に深さ90cmの穴が見つかり、この穴を詳細に調査した結果、最終的にこの穴の大きさは、横330cm、縦97cm、深さ157cmであることが確認されたのだ。

ハンビッ1号機で原子炉出力急上昇事故、ハンビッ3号機で相次いで火災発生、ハンビッ4号機で超大型の穴が発見されたことから、「ハンビッ核発電所対応湖南圏共同行動」(以下、湖南圏共同行動)は、ハンビッ原発1・3・4号機の廃止を要求する行動を開始した。7月29日には、霊光のハンビッ原発の正門前で記者会見を開き、ハンビッ1・3・4号機の即時廃止と責任者の処罰を要求した。

8月1日には、全羅北道に所在する67の市民・社会・労働団体などが全羅北道庁で記者会見を開き、ハンビッ1・3・4号機の廃止と全羅北道民の保護対策の確立を要求した。記者会見の公示から1日で67の団体が集まったことは、この問題に対する地域の市民社会の関心が非常に高いことを示している。

ハンビッ1号機では5月に、原子炉出力計算ミス、無資格の作業者の原子炉制御棒操作ミスなどによって原子炉の出力が急上昇する事故があった。ハンビッ3号機では、昨年11月、格納容器内の電気コンセントの火災事故、今年の7月11日には放射性廃棄物処理場の乾燥機で火災発生、格納容器のコンクリート部分で98個の穴が見つかるなど、安全を脅かす事柄が続いて発生している。

湖南圏共同行動は、ハンビッ4号機で157cmの穴が発見されたにもかかわらず、事業者である韓国水力原子力が「格納容器の構造的な安全性には問題がない」と主張したことに対し、強く反発している。湖南圏共同行動は、韓国水力原子力・原子力安全委員会・産業資源部に対し、「国民の安全を優先しなければならない国家基盤施設の運営事業者として、また、国民の権限を代わって遂行する公共機関として、ハンビッ1・3・4号機の廃止を決断すること」を要求した。

湖南圏共同行動には「霊光核発電所安全性確保のための共同行動」「核のない社会のための高敞郡民行動」「脱核エネルギー転換全北連帯」「核のない世界光州全南行動」「井邑緑の党」が参加している。

また、「ハンビッ原発安全性確保民官合同調査団」は、ハンビッ3・4号機は、格納容器のコンクリートをすべて調査・検証できていないため、他の穴やグリス漏れの可能性があり、格納容器が100%安全だとは判断しがたいという立場を示している。

(ノーニュークス・アジアフォーラム通信 No.159より)

**************************

★ノーニュークス・アジアフォーラム通信159号(8月20日発行、B5-28p)もくじ

・ノーニュークス・アジアフォーラム2019 in台湾 ― 開催のお知らせ
・「台湾は 原発がなくても 電力は不足しない」(台湾環境保護連盟ほか)
・韓国ハンビッ原発 格納容器コンクリートで大量の穴発見 (ヨン・ソンロク)
・第6回持続可能性についての南々フォーラム@香港 参加報告 (藤岡恵美子)
・シノップ原発事業、新たなパートナーと継続を模索 (森山拓也)
・インラサラ氏・スピーキングツアー in沖縄&日本 (吉井美知子)
・東電代表執行役を「違法行為差止め」で提訴 (木村結)
・志賀原発の運転差止めを求め株主が提訴 (北野進)
・審査請求から逃げまくる原子力規制委員会、
特重なしの稼働を許すな (木村雅英)
・再稼働阻止全国ネットワーク≪サポーター会員加入≫のお願い (沼倉潤)
・私たちの未来を問う広島原爆「黒い雨」裁判 (湯浅正恵)
・芦浜原発阻止20周年記念出版「芦浜闘争私記」(柴原洋一)
・台湾を知る集い ☆郭金泉さんと脱原発を語ろう (谷本洋子)

年6回発行です。購読料(年2000円)
見本誌を無料で送ります。事務局へ連絡ください
sdaisukeアットrice.ocn.ne.jp

 

『原発をとめるアジアの人びと』が英訳されました! The People of Asia Say No to Nuclear Power

People of Asia Say No to Nuclear Power

編著:ノーニュークス・アジアフォーラム
翻訳:アンエリス・ルアレン、ライアン・ホームバーグ
出版:YODA PRESS

【もくじ】
1. Asia’s Anti-Nuclear Movements and Japan’s Nuclear Exports
2. India: Opposition through Non-Violent Direct Action
3. Turkey: Jolted by the Memory of the Chernobyl Accident
4. Vietnam: Promoting Nuclear Power under a One-Party Dictatorship
5. Indonesia: The Joint March to Democratization
and the Anti-Nuclear Power Movement
6. Taiwan: Aiming for the Complete Abandonment of nuclear power
7. The Philippines: The Monster of Bataan
and the Tenacious People Who Stopped It
8. Thailand: Opposition to nuclear power
after the Fukushima Nuclear Disaster
9. South Korea: Stopping Nuclear Development through referendum
10. We the People of the Global Nuclear Chain
Afterword
Update on Developments in Nuclear Asia since 2015

2015年8月に出版されたノーニュークス・アジアフォーラム編著『原発をとめるアジアの人びと』の英語版が、インドの出版社YODA PRESSから刊行されました!

日本語版に掲載されている内容に加え、この4年間の経過をまとめた、アップデートの章が増補されています。この本を通じて、アジア各国で長年にわたって取り組まれてきた反原発運動の歴史と現在が、世界の多くの人々の知るところになり、これからの闘いに少しでも寄与することができれば望外の喜びです。

YODA PRESSによる紹介文を下記に掲載しました。「アジアの民衆による反原発運動の歴史をまとめた初めての書籍」と紹介していただき、身の引き締まる思いです。

ご購入をご希望の方は、お気軽にNNAFJ事務局までお申し込みください。
*価格は、1冊 1000円です。
*お支払いは、同封する振替用紙にてお願いします。送料は無料です。

NNAFJ事務局 560-0082豊中市新千里東町2-4-D3-1106
連絡先:sdaisukeアットrice.ocn.ne.jp   FAX 06-6833-5323

【YODA PRESSによる紹介文】

原発はこれまで長い間、アジアで高まり続ける電力需要に対する解決策として推進され、原発を受け入れた地域にどれほどの深刻な傷を与えるかについてはほとんど顧みられることがなかった。

草の根の団体であるノーニュークス・アジアフォーラムによる本書は、アジア地域での25年間にわたる国境を越えたつながりを紐解きながら、アジア全域で広がってきた原発をめぐる議論に対する確かな入門の書となっている。

この分野で中心的な役割を担ってきたノーニュークス・アジアフォーラムは、原子力時代の黎明期から現在に至るまで、原発建設計画による苦しみを押しつけられたコミュニティ同士が、国境を越えて出会い、励まし合うパートナーシップを創出することを目的としてきた。

本書を読むと、アジア各国で原発に反対する人々が、住民投票、教育、芸術、直接行動、デモなどを通した民主的な行動によって、いかに、地域での環境やエネルギーや政治参加にまつわる自己決定をなしとげてきたのかを知ることができる。

本書は、アジアの民衆による反原発運動の歴史がまとめられた初の書籍であり、活動家、ロビイスト、政府関係者、学生、研究者、そして、この星の未来を大切に思うすべての人々にとって、必読の書となっている。

*************************

『原発をとめるアジアの人びと』
日本語版   発行:創史社 発売:八月書館

【もくじ】
1 アジアの反原発運動と日本の原発輸出
2 インド・「非暴力・直接行動」で立ちむかう
3 トルコ・チェルノブイリ事故の記憶に突き動かされて
4 ベトナム・一党独裁のもとで進められる原発
5 インドネシア・民主化とともに歩む反原発運動
6 台湾・第四原発の完全廃止をともにめざす
7 フィリピン・「バターンの怪物」をとめ続ける不屈の人々
8 タイ・福島事故後に「国民の八割が原発反対」
9 韓国・住民投票で原発をとめる
10 核の連環の中にいる私たち(オーストラリア、マレーシア、バングラデシュ、パキスタン、ヨルダン、アラブ首長国連邦、中国、モンゴル)

1冊 1500円、送料負担します
申込み:sdaisukeアットrice.ocn.ne.jp   FAX 06-6833-5323

推薦文:河合弘之・小出裕章・鎌仲ひとみ・広瀬隆・海渡雄一・伴英幸・鎌田慧・満田夏花・ミサオ・レッドウルフ・斎藤貴男
http://www.nonukesasiaforum.org/jp/136f.htm

ベトナム 2原発 白紙撤回の現地を訪問

藍原寛子(福島在住ジャーナリスト)

チャム人の村の子どもたち(撮影:藍原寛子)
チャムの子どもたち(撮影:藍原寛子)

昨年12月のトルコ、今年1月のイギリス・ウェールズに先駆けて、安倍政権の原発海外輸出政策のとん挫の“のろし”となった、2016年11月のベトナムの原発計画白紙撤回。今年2月23日から28日まで、ベトナム研究者で原発問題に詳しい沖縄大学の吉井美知子教授の案内で、同大学の学生4人、ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン事務局の佐藤大介さん、上関原発止めよう!広島ネットワーク渡田正弘さん、日本インドネシアNGOネットワーク安部竜一郎さんらとともに現地を訪ねた。タイアン村と、原発建設予定地に暮らしていた先住民族チャム人(ベトナム人の増加や開発行為により、本来住んでいた海岸から山側へ追いやられた)のコミュニティにも宿泊した。

日本国内では、茨城県東海村を中心に、東海第二原発の再稼働を計画する日本原電による説明会が4月23日から始まるなど、国内原発の再稼働に向けた動きが強まっている。しかし、2011年の東京電力福島第一原発事故の破局的な被害と経済的なリスクを直視したベトナムの「白紙撤回」の背景は、一般に広くは伝わっていない。原発や核問題が、共産党の一党独裁政権下で情報管理がされてきた影響もあったと思われるが(核を巡る秘密主義は日本も同じ)、現地の人々と触れ合い、話し合うなかで得られる「体験知」は重要だ。

沖縄、福島、そして日本各地で脱原発をめざすメンバーで現地を訪ね、知識や経験の共有と信頼、そして励まし合いの中で市民の脱原発ネットワークを築き、「脱原発への勝利の方程式」を探るのが、今回の目的だ。

佐藤大介さんは、「ベトナムの白紙撤回は、長年、原発建設計画がくすぶっており反対運動も活発な隣国のフィリピン、インドネシア、タイ、マレーシアに大きな影響を与えた。『核ドミノ』につながりかねないASEANの『原発ドミノ』を防いだと言ってよい」と、その意義を語る。

■ ベトナム原発白紙撤回の経緯

ベトナム政府の原発事業は2009年、原発建設計画の国会決議に始まる。翌10年、日本とロシアに原発事業を発注。両原発はいずれも、先住民族チャム人が多く住んでいたベトナム中南部のニントゥアン省に予定された。

ロシアは国営企業ロスアトムが同省トゥアンナム県ヴィンチュオン村に「第一原発」を、日本はニンハイ県タイアン村に「第二原発」を計画。2012年ごろからは、建設予定地の契約締結、造成、送電網整備、道路建設などインフラ整備がすすめられた。

第一原発予定地ではこれに伴って住民の立ち退きがすすめられた。これに反対し続けたのが、先住民族のチャム人たちだった。チャム人の祖先は、2世紀から17世紀まで、東南アジアの海洋貿易を担ったチャンパ王国を築いた。現地には今でも多数の史跡が残っている。

2011年2月、日本原電がベトナム電力公社と原発建設に向けた協力協定を締結。その翌月にレベル7に達した東京電力福島第一原発事故が起きた。ベトナムにもその被害が伝わり、2014年1月にグエン・タン・ズン首相が建設延期を宣言。2016年、「再生可能エネルギーの伸びがあり、原発と他のエネルギー源が共存できなくなった」として、ベトナム政府は正式に原発事業を白紙撤回した。

吉井教授は、①ベトナムの財政難 ②国内の電力需要の低迷 ③原発産業の人材不足 ④推進していたズン首相の失脚 ⑤台湾の企業フォルモサによる公害事件 ⑥チャム人を中心とした先住民族、住民の反対運動 ― を要因として分析。そこには、ボトムアップの脱原発市民の力というより、共産党一党独裁政権下における政権中枢の共産党の政治家による「原発断念」の判断が大きかったという。

福島原発事故後、世界的に原発の安全対策の課題や脆弱性が大きな問題となり、安全対策費が高騰した。その問題指摘には、福島県民や脱原発市民らの動きがあった。それらが世界各地の社会運動や原発・核に対する世論形成に与え続ける影響を分析するには、ベトナム市民との交流も、今後も重要になると筆者は考える。

■ 現地視察

南部のホーチミン市(サイゴン)から両原発の建設予定地まで車で6時間。原発のために整備された大きな道路は通る車も少なかったが、日当たりの良い土地ではBPソーラー社によるメガソーラーパネル建設が進んでいた。巨大な風車も10基以上林立し、建設作業の重機が動いていた。原発が頓挫した後、整地された地域はチャム人に返されたわけではなく、新たなエネルギー産業による土地の収奪と開発事業が続いていたのだ。

「元」原発建設予定地の近くで建設中の太陽光発電(撮影:藍原寛子)

一貫して原発反対にとりくんできたチャム人の詩人インラサラ氏の息子、インラジャヤ氏は言う。「本来、チャム人にとって土地は共有地であり、全ての源。原発事故が起きても、この土地はチャム人の生きる全てだから、逃げる場所もない。それなのにチャム人の知らない間に計画が進められ、発言も抑えられた。結果的に原発計画を止められたのは良かった」。チャム人の中にある正義を感じた。

原発予定地だった漁村・風力発電(撮影:Tho Mai)

海岸周辺ではエビの養殖池がずらっと並び、出荷作業をする人々の姿があった。海岸近くで参加者がバナーをもって記念撮影。その海岸や、近くの漁港では、驚くほどの量のプラスチックごみが浮遊していた。エネルギーと環境問題、核や原発の使用済み燃料を含めた廃棄物問題。地球上でひとつらなりになり、巡り巡って今、ここにあるがままの姿で起きている、311後の出口なき環境正義の問題の重要性と深刻さを思った。

環境汚染に避難。福島原発事故は、世界中の原発立地地域に降りかかる共通の問題を見せてくれた。国家観光局のブイ・ドゥック・ギア氏は言う。「もしも原発事故がここで起こっていたらどうだったか。地域や国家への影響は甚大だっただろう」。現地の人々から原発の問題について話が聞けるようになったのも画期的なことだ。

2月23日にはホーチミン市で「2011年福島事故からの教訓」と題して、人命や環境問題に関して今回訪問した日本側メンバーと現地の市民によるシンポジウムが開かれた。そもそも集会が監視される状況下で、こうした集会の開催は異例という。参加者の一人は、「福島の現状も知ったし、原発を含めた開発問題や環境汚染を考える良い機会になった」。

(撮影:Tho Mai)

原子力産業が政府間の推進勢力や巨大資本とつながる一方で、福島原発事故後は環境や人権を護ろうとする市民やNGOの間に、被害を再発しないための新たな架け橋が広がっている。同時に原発のリスクを未然に防げた成功事例として、ベトナムの白紙撤回は大きなメルクマールとなったことも、今回の現地訪問で実感することができた。

■ 交流と励まし合い ― 福島、沖縄、ニントゥアン

現地滞在で筆者がつくづく思ったことは「この場所に原発が建設されなくて良かった」。福島県福島市で生まれ、震災前の福島の海岸、山々を見てきた筆者は、震災後は国内外に取材に出かければ、福島と現地を比べてしまう。ここでもそうだった。

ヌイチュア国立公園では、原発が経つはずだったタイアンの集落の背後の山へ、往復6時間の登山。急でクネクネとした山道の上り下りは、恥ずかしいぐらいバテバテだったが、沖縄大の1年生4人の明るい歌声に励まされ、ベトナム人留学生のホアンティタムさんに支えてもらって何とか山頂へ。そこには美しい滝。水は新鮮で冷たく飲んでも安全。下流の水田も潤す重要な水源だ。やはり、つい、原発事故後に放射能で汚染され、こんな風に登ることもなくなった山、手ですくって飲むこともなくなった湧き水、福島の山河と比較してしまう。

チャム人の村のインラジャヤ氏の家に民泊。夜、チャム人の人々が民族衣装を着て音楽と歌を披露してくれた。沖縄大学の学生たちはスマホでカラオケを流しながら、沖縄の歌を披露。筆者は民謡「会津磐梯山」を。美しい星空の下のあずまやで、チャム人たちと一緒に踊り、歌い…、夜は更けた。いつも歌っている朗らかな4人に、インラジャヤさんが言う。「辛いときに辛いというと本当に辛くなる。みんなみたいに笑って歌って吹き飛ばすのが、チャム人の方法なんだ」。ウチナーンチュとチャム人の共通点があった。

村吉留衣(むらよし・るい)さんは「沖縄に似ているところも違うところもあった。沖縄と比較して考えるという視点が自分にあることに気づいた」。上原聖(うえはら・りべか)さんも「自分は沖縄の人というアイデンティティがあることに気づいた」。自分自身を省みる体験だったという。

タムさんは「今回、先生をはじめみんなが来てくれて、ベトナム人としてありがたく思った。ベトナムが原発を作ろうとしていたことはインターネットで調べるまで知らなかったのは反省だったけれど、今回本当に良い勉強になった」と話す。宮城七珠(みやぎ・ななみ)さんも「ここにきて、『日本って何か?沖縄ってどこか?』と思った。沖縄は日本だけど、日本の文化でひとくくりにできない、沖縄の文化があることを考えさせられた」。

滞在中は沖縄で県民投票結果が発表され、米トランプ大統領のベトナム訪問もあった。移動のバスの中でも、社会、政治情勢を巡って、活発な会話が続いた。

■ 屈しない精神 ― インラサラ氏

今回、吉井教授の通訳で、インラサラ氏から話を聞くことができた。同氏は、原発が白紙撤回した背景をこう分析する。「国内外の知識人の声が大きな影響を与えた。とくに日本の首相に抗議文が送られたことは、非常に大きなインパクトだった。もちろん、福島原発事故の経緯は、原発の危険性をチャムの人々に身近なものとして知らせ、原発反対に向けて動く大きな動機になった」。

インラサラ氏は計画が浮上した段階から反対運動を続けてきた。反対運動を始めると、圧力、攻撃、そして孤立が同氏を襲う。「大金をやるから反対するのをやめろ」と言われたり、会合で無視されたり、原発安全セミナーへの招待状が来たり、執筆をしている同氏に対して「原稿を高く買う」という話も。このような手法は日本の「原子力ムラ」が使う手段と酷似している。

同氏は明言しなかったが、別の取材の中では生命に関わる危機もあったと筆者は聞いた。

それでも反原発のスタンスを鮮明にし、反原発の記事を書き続けた。「原発推進の集会に出れば、そのときの写真が流されてしまうから出席しなかった。でも、友人、知人が100人ほど集まった会合で、誰も声を掛けてくれなかったときは本当に辛く、孤独だった」。

一人で闘えた理由、同氏を支えたものは何だったのだろうか。

「原発予定地でのベトナム人の歴史と比べ、チャム人の歴史ははるかに長い。ニントゥアン省にはベトナムの半分以上のチャム人が暮らし、100カ所以上の重要な史跡やお寺がある。もしも原発事故が起きたら、自分たちにとって大事なものが失われてしまう。そう考えたら、何も怖くなくなった。とにかく必死で反対した」。

2015年から16年にかけて、ロシアの第一原発予定地内のチャム人の「ほこら」がなくなっていることが判明した。海上交易で栄えたチャンパ王国時代から伝わる、海難者をまつったものだ。ロシア企業に訴えると、「よそに移しただけ。賠償金を500万ドル(約6億円)払う」と言ってきたが、インラサラ氏らチャムの人々はこれを拒否した。こうした「文化・歴史・アイデンティティの破壊行為」によって抵抗運動が強まっていった。

米スリーマイル原発事故やソ連のチェルノブイリ事故当時と、2011年の東京電力福島第一原発事故後が異なるのは、SNS(個人のソーシャルネット通信)で一人ひとりの市民が情報を発信できるインターネット時代を迎えていたことだ。

その時代の中で、チャムの人々がこの地の大切さや原発反対の意見を訴える機会がなくても、国の外側から、その声を聞こうとする人々、その声を広く発信しようとする人々が現れた。イギリスやフランス、日本などの海外メディアや、研究者、支援のNGOなどだ。外からの応援が増えると、署名や抗議行動をすれば警察に逮捕される危険もかえりみず、チャム人の女性詩人キューマイリー氏がインラサラ氏に賛同。こうして一人、二人と、少しずつ賛同者が増えた。ベトナムでは極めて珍しい署名活動も展開され、その数は600人を超えた。

また、福島原発事故後の状況をまとめた日本語の資料などをベトナム語に翻訳し、政治家へと届ける市民のロビー活動も起きた。知り、学び、伝えることで、自分たちで選択する――市民の知力、行動力の情熱の発信地に、インラサラ氏がいた。

白紙撤回され、インラサラ氏の表情は穏やかだが、まだ笑顔は少ない。懸念材料があるからだ。「原発計画はなくなったが、予定地は整地され、電線もあって使える状態だ。ベトナム政府がキャンセル料を求められている可能性もあり、建設予定地が原発の代替としての核のゴミ捨て場として再利用されたり、別の国の企業が進出する、などということにならないよう、今後も注視していく必要がある」。インラサラ氏の闘いはまだ終わってはいない。

*本稿は筆者拙稿「白紙撤回されたベトナム原発の旧建設予定地を訪ねる」(『週刊金曜日』19年4月26日 1230号)を一部参考、引用しています。通訳、ご案内をいただいた吉井教授をはじめ、ご協力いただいた関係者の方々に御礼申し上げます。

(ノーニュークス・アジアフォーラム通信No.157より)

白紙撤回されたベトナム原発の旧建設予定地を訪ねる(藍原寛子)PDF【週刊金曜日 4.26】より

**************************

★ノーニュークス・アジアフォーラム通信157号(4月20日発行、B5-28p)もくじ

・ベトナム 2原発 白紙撤回の現地を訪問 (藍原寛子)
・7回目のニントゥアン (吉井美知子)
・庶民パワーを体感できたが、滞日ベトナム人への対応が問われる (渡田正弘)
・アメリカはインドに原発を輸出するな! (民衆運動全国連合ほか)
・<韓国>福島原発事故8周年、全国で脱原発大会開かれる (脱核新聞)
・核廃棄物の公論化、出発から激しい反発、各地域で対応様々 (ヨン・ソンロク)
・トルコ人の66%が原発に反対:2018年世論調査 (森山拓也)
・誰が生み出した核廃棄物か? 何故タオ族に片付けさせるのか?(張武修)
・東アジアの脱原発型社会を構想する (佐々木寛)
・ゾンビ会社日本原電の東海第Ⅱ再稼動はさせられない! (村上達也)
・柏崎刈羽原発の再稼働阻止、廃炉に向けて (矢部忠夫)
・高浜1・2号機、美浜3号機の廃炉を求めて (安楽知子)
・3ちゃんを偲ぶ 〜命を賭けて戦った漁師〜 (柴原洋一)
・東海第二原発の再稼働認めない ― 首都圏・意見書のとりくみ  (小熊ひと美)

年6回発行です。購読料(年2000円)
見本誌を無料で送ります。事務局へ連絡ください
sdaisukeアットrice.ocn.ne.jp