デレック・チャベ(非核バターン運動)
NFBM(非核バターン運動)は、2011年3月11日の福島第一原発事故から12年目に際して、3月11日、12日、18日に一連のイベントを開催しました。これらは、原子力エネルギーが地域社会や地球にもたらす実際の危険や害についての認識を高めるためのNFBMのキャンペーンの一環として実施されました。
福島原発のメルトダウン、未曾有の大災害は、どんな原発も安全ではないことを証明しました。「歴史の教訓を学べないものは、それをくり返す運命にある」のです。
NFBMは、フィリピン国民、とくに政府に対して、原発事故から学び、原子力災害の危険と害から国民を守るため、非核の立場を貫くよう、主張しています。
その意味で、福島原発事故を記憶することは不可欠です。3月11日のNFBMラーニングセッションを皮切りに、12日にはサイクリングイベント、18日にはプレスフォーラムを開催しました。
12日のサイクリングイベントには、バターン州のさまざまな自治体から50人の若者が参加しました。サイクリングは、バターン原発のゲートから、バランガイ・ナグバラヨン、ポブラシオンに向かってスタートしました。ポブラシオンでは短いプログラムが行われ、サイクリストたちは福島の悲劇とバターン原発の修復に反対するキャンペーンの必要性について議論しました。
18日には、国内の反原発派の仲間たちとのプレスフォーラムが開催されました。オンライン学習会では、福島原発事故が、人々、公衆衛生、生活、環境に与えた深刻な影響と悲劇に焦点を当てました。また、東京電力の放射能汚染水の太平洋への放出計画についての最新情報も語られました。CNIC(原子力資料情報室)のケイトリン・ストロネル氏が講師を務め、バターンの3人の若者が討論に加わりました。参加者は、バターン州のさまざまなコミュニティや大学から集まった約50人の若者でした。
同じ3月18日、NFBMはマニラで反原発派の仲間とともに、東京電力が計画している130万トンの放射能汚染水の太平洋投棄の危険性を論じたメディア公開フォーラムにも参加しました。放射能汚染水投棄に反対する声明文が採択されました。日本政府の支援を受けた東京電力の太平洋投棄計画を阻止するために、他の太平洋島嶼国とともにする反対行動計画も発表しました。
NFBMは、福島原発事故の際、そしてその後も、日本の福島の住民たちが経験した恐ろしい体験を強調してきました。また、NFBMは、バターン原発の再建計画に対する住民たちの長年の反対と決断を強調し、政府に対し、再生可能で安全かつクリーンな、より持続可能なエネルギー源への移行を開始するよう呼びかけています。
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★ノーニュークス・アジアフォーラム通信181号
(23年4月20日発行、B5-32p)もくじ
・福島の教訓を生かせ、バターン原発を解体せよ (デレック・チャベ)
・「老朽化した原発を延長するな」韓国で集会 (キム・グァンス)
・安全な世界、コリ2号機の閉鎖から! 核のない世界へ行進しよう!
・ネッカーヴェストハイム原発前に300人のデモ隊が集結 (イェンス・ニシング)
・ドイツ「脱原発」達成
・放射性廃棄物処分場論争がオーストラリア連邦裁判所で開始 (ミシェル・マディガン)
・オーストラリアに原子力潜水艦、その多くのリスク (デイブ・スウィーニー)
・台湾第二原発廃止にあたっての全国廃核行動平台意見書
・4.13 グローバルアクション「STOP汚染水の海洋放出」
・福島汚染水放流阻止のための韓国 YWCA声明
・強行して作った概要調査前の寿都町住民投票はいつ (槌谷和幸)
・年度末、柏崎刈羽原発をめぐる状況 (小木曽茂子)
・3.10 島根原発2号機運転差止仮処分申し立て (芦原康江)
・「被災原発」である女川原発を再稼働してはならない (多々良哲)
・ストップ!川内原発20年延長運転、塩田知事に県民投票を望む (鳥原良子)
・高浜原発4号機事故と原発回帰 (宮崎宗真)
・老朽原発うごかすな! 関電本店~高浜原発リレーデモ (木戸惠子)
・GX脱炭素電源法の問題点 (満田夏花)
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