
マニラのアジア開発銀行(ADB)本部前で、11月24日
非核バターン運動(Nuclear Free Bataan Movement)11月24日
アジア開発銀行(ADB)理事会が本日、2025年エネルギー政策見直しを審議する中、非核バターン運動(NFBM)が主導する市民団体の連合が、マニラの同銀行本部前で抗議行動を実施し、原発への融資を認めるとする政策変更案を「危険な逆行」であると非難した。この方針は開発途上国を莫大な負債と放射能リスクへと追いやるものであると警告した。
非核バターン運動(NFBM)に、民族民主主義運動(KILUSAN)、YoungBEAN、KAISA KA、PANGISDA PILIPINAS、Youth for Nationalism and Democracy、STEPGENが加わった。
団体の連合は、ADBが2021年に定めた原発融資禁止を撤廃すれば、各国は高コストで危険かつ時代遅れの技術に縛り付けられ、安全で再生可能なエネルギーへの重要な資金が奪われることになると警告し、次のように主張する。
■ 危険かつ逆行的な政策転換である
ADBの2021年エネルギー政策は、放射性廃棄物の甚大なリスク、地震災害の危険性、そして途上加盟国にとって管理不能な負債負担を理由に、原発融資を明確に禁止していた。ところが今回の見直し案は、この禁止措置を覆し、原発を「妥当な脱炭素化の選択肢」と位置づけようとしている。
「この原発推進は誤った方向への飛躍であり、負債と危険へと逆戻りするものである。バターン原発の亡霊が示しているのは、安全性とは単なる技術的問題ではなく、根本的な前提であるということである。利益が安全への配慮を上回るとき、代償を支払わされるのはアジア太平洋地域の人々である」と、非核バターン運動(NFBM)のコーディネーター、デレク・チャベは述べた。
■ バターン原発の失敗から学ぶべきだ
団体の連合は、フィリピンのバターン原発を警鐘となる教訓として挙げる。23億ドルの負債を生みながら、1ワットの電力も生み出さず、活断層と火山の近くという地質的に不安定な場所に建設されたバターン原発は、原発政策の愚行の象徴として今も残っている。
■ 誤った解決策と欠陥だらけの手続き
今回のエネルギー政策見直しは、以下のような「誤った解決策」をも推進していると批判されている。
・バイオ燃料、水素、アンモニアとの混焼
・天然ガスインフラの拡大
・実証されていない二酸化炭素回収・利用・貯留(CCUS)
これらの技術は化石燃料産業の延命措置に過ぎず、真に再生可能なエネルギーへの投資を妨げるものである。
さらに、今回の見直しプロセスは、不透明性、拙速なスケジュール、市民社会や影響を受ける地域社会との実質的な協議の欠如などが見られ、ADB自身の説明責任基準を損なうものである。
■ 公正で安全なエネルギーの未来を求める
連合はADBに対し以下を要求する。
1. 禁止措置の維持:原発融資禁止を維持し、強化すること
2. 誤った解決策の排除:CCUS、混焼、持続不可能な重要鉱物拡大の推進をやめること
3. 化石燃料の段階的廃止:1.5℃を目標に、迅速かつ完全な化石燃料廃止を約束すること
4. 透明性の確保:政策見直しにおいて市民社会の実質的関与を保証すること
5. 地域社会の力を強化:地域社会が所有する分散型の再生可能エネルギーシステムへの融資を優先すること
私たちのメッセージは明確である。バターンから福島まで、危険な実験の代償を払うのは企業ではなく人々である。未来は、原発にも化石燃料にも依存しない、人々を中心としたものでなければならない。ADBはこの原発推進を直ちに止め、公正なエネルギーの未来を構築すべきである。
