日本の原発輸出計画、全滅!― ベトナム・トルコ・ウェールズ、現地の人々の視点から―

「日本の原発輸出計画、全滅! ― ベトナム・トルコ・ウェールズ、現地の人々の視点から―」大阪で開催しました

★記録映像 https://youtu.be/R_vWWWgnM-A

安倍政権が「成長戦略」の重要な柱として官民一体で推進してきた原発輸出政策が、すべて頓挫するという事態が起きています。

三菱のトルコ・シノップ原発計画、日立の英・ウイルヴァ原発計画、そのどちらもが、安全対策のため1基1兆円以上に膨れ上がった建設費によりビジネスとして採算がとれなくなったとして中止されたのです。ベトナム政府も2016年11月に、日本が輸出予定だった原発建設計画を中止しました。

2月15日、表記の集会を行ない、ベトナムへの原発輸出反対に尽力してきた沖縄大学の吉井美知子さんと、トルコの原発反対運動を取材してきた森山拓也さんからお話を伺いました。森山さんの昨年のトルコ写真展のパネルも展示しました。

吉井美知子さんは「ベトナムのニントゥアン第一原発はロシアの、同第二原発は日本の受注が決まっていましたが、中止になりました。中止の一番の理由は財政難と言われていますが、それ以外にも、2016年春に海洋汚染の大公害事件で住民運動が起こったこと、海外に住むベトナム人や、日本など外国人による情報提供、言論活動なども影響したと思います。チュオン・タン・サン前国家主席は白紙撤回の背景について『国民、特に建設予定地の住民の心配が大きくなった』と述べました(共同通信2017.12.2)」と。

森山拓也さんは「トルコ・シノップでは、住民の多くが原発に反対で、政府がシノップを原発予定地と正式に発表した2006年以降、毎年大規模なデモを行なってきました。日本政府と三菱の計画断念については『現地の反対運動も懸念材料』(産経新聞 12.6)と報道されています」と。

さらに、吉井さんから、昨年10月、英・ウェールズの日立による原発建設予定地を訪問し、原発に反対する人々と交流してきた内容も報告されました。
輸出先の現地で繰り広げられてきた粘り強い運動と、それをとりまくさまざまなネットワークの力も、計画中止に大きな影響を与えてきたのです。

(ノーニュークス・アジアフォーラム通信No.156より)

毎日新聞 2.5

 

ウェールズにて(右から2人目が吉井さん)

 

昨年の森山さんの写真展のチラシより

 

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